イタリアのナショナルカラーは何色か知っていますか?【森口将之の『もびり亭』にようこそ 第25回】
公開 : 2026.10.14 12:05
モビリティジャーナリストの森口将之が、モビリティに関するあらゆる話題を語るこのブログ。第25回は、ナショナルカラーについてです。
ボディカラーはリオ・セレステ
芸術の秋だから、というわけではないですが、今回は色を取り上げます。色の話題はいろいろなので、その中から『ナショナルカラー』に絞って綴っていきたいと思います。
今年の6月、僕はモーターサイクルを乗り換えました。以前このブログで紹介したトライアンフ・ボンネビルから、ドゥカティ・スクランブラーにしました。

乗り換えの理由は、年齢を考えて、軽く、電子制御の安全デバイスが充実した車種にしたかったことと、モトGPを見てもわかるように、最近イタリア車が元気なので、もう一度乗りたいと思ったからです。
現行スクランブラーには、ベーシックなアイコン、スポーティなフルスロットル、おしゃれなナイトシフトがあります。その中から選んだのはアイコン。理由のひとつに、いろいろなカラーが選べることがありました。
標準は赤あるいは黄色ですが、色の付いている部分は交換可能で、オプションとして6色が用意され、限定カラーも登場しています。
その中から選んだのは『リオ・セレステ』。コスタリカにある川の名前で、2本の支流から流れてきた鉱物が混ざり合って堆積し、日光を反射するとターコイズブルーに見えることから、世界的に有名な観光地になっているそうです。
スペイン語でリオは川、セレステは空色という意味で、後者はイタリア語でもチェレステという発音で使われます。自転車好きなら、ビアンキのブランドカラーとしておなじみでしょう。
この色を選んだのは、もともとライトブルー系が好きということもありますが、イタリアのナショナルカラーに近いというところもあります。
イタリアンレッドはナショナルカラーではない
イタリアのナショナルカラーって赤でしょ? と思った人もいるでしょう。
たしかにフェラーリやドゥカティなど、レースで活躍するマシンはイタリアンレッドです。

でもそれは、モータースポーツに限った話。一般的にイタリアのナショナルカラーと言えば、アズーロです。
かつてイタリアを統一した『サヴォイア王家』のシンボルカラーだった『サヴォイア・ブルー』に敬意を表したとのこと。たとえばサッカーのイタリア代表は『アズーリ(アズーロの複数形)』と呼ばれています。
僕は4輪のイタリア車では2台、アズーロを所有したことがあります。ランチアYのアズーロ・アルノ(トスカーナ州を流れる川の名前)と、マセラティ3200GTのアズーロ・アルゼンティーナです。
実はスペイン語にも、似たような綴りのアズールという単語はあるのですが、こちらは青全般を意味するようです。対するイタリア語はチェレステ〜アズーロ〜ブルーの順に濃くなりますが、過去に乗った2台のアズーロと今のセレステが近い色調なので、つながりがあると勝手に解釈しています。
サッカーとモータースポーツのカラーが同じ国
サッカーとモータースポーツのカラーが同じ国もあります。フランスはそのひとつ。サッカー代表選手は『レ・ブルー』と呼ばれています。ナショナルカラーは青・白・赤のトリコロールだそうですが、その中からどちらもブルーを選んだことになります。
僕はフランス車好きということもあって、仕事でいろんなフレンチブルーに接してきました。他のナショナルカラーもそうですが、アルピーヌはメタリックだったり、ゴルディーニは青みが強かったり、メーカーによって微妙に色調が違うところも楽しみでした。
その中でもっとも印象に残っているのは、航空宇宙分野がルーツらしい、快晴の青空を思わせるライトブルーをまとったマトラのレーシングカー。10年ぐらい前に行った、市販車の工場があったフランス中部のロモランタンにあるミュージアムは、フレンチブルーの海と呼びたくなる光景でした。


