キャデラックCTS-V

公開 : 2015.08.05 23:50　　更新 : 2017.05.29 18:32

キャビンの大半はカーボンファイバーとアルカンターラで覆われている。もし望むならば、ステアリング・ホイールやシフター、ヘッドライニングをアルカンターラで覆うこともできる。

デジタル表示のメーター・パネルはCTS-Vのそれを引き継いでおり、CUEインフォテイメント・ユニットを含むその他のダッシュボードはキャデラックらしいものとなっている。

ボイス・アクティベーションは問題なく動作し、運転時の集中力を欠くこともない。

レカロ製のバケット・シートのサポートはサーキット上でもまずまず。低めにセットされたポジションの違和感もない。もちろんアルカンターラらしい、すべすべとした肌触りも心地いい。

■「買い」か?

数字を重要視するのであれば、BMW M5やメルセデス AMG E63の最高出力や最高速度を上回るCTS-Vは、魅力的にうつるのではないだろうか。0-100km/hタイムだって、CTS-Vの方が短い。

一方で精緻なステア・フィールを真っ先に求めるのであれば、強く勧めることは躊躇われる。

しかしながら、誰がなんといおうと ‘アメリカン’ であることを体現したCTS-Vには、ドイツ勢では叶えられない魅力を持ちあわせていることはたしかだ。

単なるボディ・ビルダーではなく、それにテーラーメイドのスーツを身に纏うことによって、ドイツ勢の立場を危うくするレベルに達した。

(AUTOCAR)