ロールス・ロイス、完成車の最終試験施設『エリック・プラットフォード・テストウェイ』をグッドウッドの本社敷地内に開設 初代チーフ・テスターの名を冠す
公開 : 2026.10.29 07:05
ロールス・ロイスがグッドウッドの本拠地内に新たな試験走行施設を開設しました。同社黎明期のチーフ・テスター、エリック・プラットフォードの名を冠した新施設で、完成車両の最終検証体制をこれまで以上に強化していきます。
本社内に新たなテストコースを開設
ロールス・ロイスは9月16日、英国ウエスト・サセックス州グッドウッドのホーム・オブ・ロールス・ロイスに、新たな試験走行施設『エリック・プラットフォード・テストウェイ』を開設した。
この施設は、完成車両の最終検証を敷地内で行うためのテストコースで、管理された環境下で、精緻さ、構造や部品の健全性、安定した乗り心地を評価、エンジニアは精密に調整した試験路面で車両に振動や負荷を与え、わずかなずれをも検出するという。

『エリック・プラットフォード・テストウェイ』の開所式は、製造部門ディレクターのグンター・ベーナー氏が主催し、ウエスト・サセックス州のハイ・シェリフで副統監も務めるゲイリー・シップトン氏が執り行った。
ベーナー氏は新たな走行試験施設の開設にあたって、「この施設は、完璧を追求する私たちの姿勢へのさらなる投資であり、ロールス・ロイスが誇る精緻さ、安定感、そしてエフォートレスな体験をお客様にお届けする能力を一層強化するものです」と述べている。
今も生きる初代チーフ・テスターの名
『エリック・プラットフォード・テストウェイ』の施設名は、ヘンリー・ロイス卿の初代チーフ・テスターで、ロールス・ロイス黎明期における最も重要な人物の一人だったエリック・プラットフォードにちなむ。
彼の専門知識は、ブランドの技術的卓越性に対する評価の確立に大きく貢献したほか、1913年のスペイン・グランプリでは、スペインにおけるロールス・ロイスの代表者であり、初期の重要な顧客でもあったドン・カルロス・デ・サラマンカの勝利を支えた。

こうして、一世紀以上を経た今日でも、エリック・プラットフォードの名は、妥協なき品質基準と顧客との特別な関係が、常にロールス・ロイスの中核に存在してきたことを想起させるものとなって生き続けているのだ。
様々な路面・条件で検証試験を実施
『エリック・プラットフォード・テストウェイ』の試験施設は、それぞれ全長90mの並列レーン4本で構成され、合計8種類の異なる路面形状を備える。
エンジニアはシャシー、サスペンション、ボディ構造、インテリア部品に制御された振動や負荷を加え、再現可能な条件下で評価を行う。各路面では2回ずつ走行し、1回は一定速度で、もう1回は速度を変えながら検証する。

これらの路面は世界各地で実際に遭遇する走行環境を再現したもので、異音の発生や乗り心地を確かめる石畳区間のほか、2.4m間隔で伸縮目地を設けた『ランダム・コンクリート・ウェーブ』、斜めの起伏でねじり負荷を与える『ツイスト・ハンプ』、一対の鉄道レールを模した『レールウェイ・トラック』がある。
さらに、円形の鉄蓋を左右交互に並べた区間、高さ12mmの起伏を300mm間隔で設けた『サイン・ウェーブ』、そして平滑なアスファルト路面も用意されている。
そのほか、テストウェイの両端には転回エリアが設けられており、ラウンドアバウト(環状交差点)での走行を模した方向転換試験も行える。これは、車内に置かれた固定されていない私物などの安定性を確認するうえで、特に有効であるという。
車両はテストウェイに入る前に『空力音響チャンバー』を通過し、可動式ガントリーに搭載された高圧・可変速のエアジェットで、静止状態での風切り音の侵入を試験される。
これにより、英国の法定最高速度である112km/hを超える速度を想定した試験が可能で、一部市場の速度無制限区間の高速道路に相当する条件検証も可能となっている。
加えて、ロールス・ロイスのエンジニアは今後も、ホーム・オブ・ロールス・ロイス周辺の一般道に設定され、長年使用してきた約13kmのルートで、一部の車両の検証も行っていくという。




























































