ミシュランの新スタッドレスタイヤ『Xアイス・スノー+』登場 トレッドデザイン以外は全て新設計 6年ぶりモデルチェンジ

公開 : 2026.10.28 11:45

ミシュランのスタッドレスタイヤ『Xアイス・スノー』が6年ぶりにモデルチェンジし、『Xアイス・スノー+』に進化。トレッドデザイン以外は全て新設計となります。タイヤの達人、斎藤聡が試乗会に参加しました。

トレッドデザイン以外は新設計

ミシュランから新型スタッドレスタイヤ『Xアイス・スノー+』が登場しました。

トレッドデザインは先代モデルのXアイス・スノーと共通ですが、コンパウンドが刷新されており、タイヤプロファイル(断面形状)も見直されています。つまりトレッドデザイン以外は全て新設計です。

コンパウンドが刷新され、タイヤプロファイル(断面形状)も見直された『ミシュラン・Xアイス・スノー+』。
コンパウンドが刷新され、タイヤプロファイル(断面形状)も見直された『ミシュラン・Xアイス・スノー+』。    ミシュラン

特長は、好評を博している氷雪性能はそのままに、ウエット性能を大幅に改善し、冬道の安心感を高めているところにあります。

コンパウンドは、新たに『フレックス・アイス3.0コンパウンド』を開発。高分散性シリカと新配合のコンパウンドによって、極低温での柔軟性を保ちながら、ウエットグリップ性能を高めるのに必要なゴムの剛性(≒弾性)を備えています。これによって、スタッドレスタイヤが苦手とされてきたウエットブレーキ性能においては、Xアイス・スノーとの比較で制動距離が7.3%短縮しました。

また、耐摩耗性が大幅に良くなっていることも特長のひとつ。Xアイス・スノー比で25%向上しています。

性能に大きく貢献しているのは、『マックスタッチコンストラクション』と名付けられたタイヤの接地面形状と、前述の高分散性シリカの効果。接地面圧を均一にすることで、トレッド面にかかる力を分散し、摩耗を抑えているわけです。

転がり抵抗の低減も、特長に挙げられます。コンパウンドの弾性を高めることで、Xアイス・スノー比で5.6%低減しました。

タイヤの接地性と操縦性が大きく変化

さらに、全サイズ速度記号H(210km/h)を獲得し、高速走行へも対応しました。スタッドレスタイヤはサマータイヤに比べてトレッドコンパウンド(≒ゴム)が柔らかいので、高速操縦安定性を苦手としています。ゴムの変形が(比較的)大きいことが、ウエットブレーキ性能にも影響するのです。

という説明を受けてからの試乗となったわけですが、実際にXアイス・スノーと比較してみると、アイス性能以外が大きく違っているのが確認できました。

スノー+はトレッド面全体が氷の路面に広く密着。小さな舵角でクルマの向きが変わります。
スノー+はトレッド面全体が氷の路面に広く密着。小さな舵角でクルマの向きが変わります。    ミシュラン

まずはアイス性能。アイススケートリンクでの試乗で、限られた条件だったのですが、それでもXアイス・スノー+(以下スノー+)のブレーキやスラロームは、Xアイス・スノー(以下スノー)と同等か、それ以上のグリップ性能を見せてくれました。

新旧で大きく異なるのは、タイヤの接地性と操縦性です。スノー+のほうがペタッとトレッド面全体が氷の路面に広く密着しており、接地面の広さを有効に使いながらグリップを引き出している印象がありました。より小さな舵角でクルマがスッと向きを変えてくれます。

これに対してスノーは、ゴムのコンパウンドグリップの強さに多く依存している感触がありました。ゴムのグリップ性能は高いのですが、(わずかな)トレッドブロックの変形感があり、スノー+と比べると応答が遅れます。これひとつとってみても、違ったアプローチからグリップ性能を作り出していることがわかりました。

記事に関わった人々

  • 執筆

    斎藤聡

    1961年生まれ。学生時代に自動車雑誌アルバイト漬けの毎日を過ごしたのち、自動車雑誌編集部を経てモータージャーナリストとして独立。クルマを操ることの面白さを知り、以来研鑽の日々。守備範囲はEVから1000馬力オーバーのチューニングカーまで。クルマを走らせるうちにタイヤの重要性を痛感。積極的にタイヤの試乗を行っている。その一方、某メーカー系ドライビングスクールインストラクターとしての経験は都合30年ほど。

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