メルセデス・ベンツG550 4×4 2を限定発売

2016.04.04


メルセデス・ベンツ日本は、クロスカントリー・ビークルであるGクラスの特別仕様車、G550 4×4 2(フォー・バイ・フォー・スクエアード)を発表し、5月31日までの期間限定で注文受付を開始した。なお、本特別仕様車の販売はアジアでは日本のみとなる。

G550 4×4 2は、37年におよぶGクラスの歴史において培った特殊車両技術を惜しみなく投入した究極のオフローダー。

全輪駆動パワートレインを各ホイールに2本ずつ装着するスプリング/ダンパーストラットと可変ダンパーシステムから構成される新開発のラリー強化仕様ツイン・サスペンションを、Gクラスの量産ボディと組み合わせた。

また、防弾仕様車の技術をベースにしたポータルアクスルの採用により、最低地上高460mm、渡河深度1,000mmと、G550(最低地上高235mm/渡河深度600mm)に比べ大幅に走破性を向上させている。

ポータルアクスルは、ベースモデルの車軸位置を変えることなく最低地上高を高くすることを可能とし、これによって、サスペンション固定ポイントやステアリング接続部などの位置は一定となる。

シャーシは量産のGクラスをベースにしており、オンロード、オフロードのいずれにおいてもラリースポーツ由来の新可変ダンパーシステム「ラリー強化仕様ツイン・サスペンション」がスポーティな運動特性と快適性を両立させる。

各ホイールには、平行する2本のスプリング/ダンパーストラットを搭載。一方のスプリング/ダンパーストラットは、固定された減衰特性で通常どおりに動作し、もう一方のストラットは電子制御可変ダンパーを採用しており、走行状況に応じて減衰特性全体を変更させる。

この構成によって、スポーツモードとコンフォートモードの間でキングピン傾角を大きく取ることが可能となった。なお、両モードの切り替え時間は1秒以内の速さで完了するという。

心臓部にはメルセデス-AMG GTやメルセデス-AMG C 63に搭載されるAMG 4.0ℓV8直噴ツイン・ターボエンジンをベースに新開発されたM176型エンジンを搭載。最高出力422ps、最大トルク62.2kg-mを発揮する。これは、アイドリングストップ機能により、環境性能の向上も図っている。このエンジンは、2基のターボチャージャーをV型シリンダーバンクの外側ではなく内側に配置する「ホットインサイドV」レイアウトを採用し、エンジンを可能な限りコンパクトにするとともに、ターボチャージャーへの吸気経路が最適化され、優れたレスポンスを実現。また、シリンダーウォールにスチールカーボン材を溶射コーティングするNANOSLIDE®摩擦低減加工を施すことで、フリクションロスを低減するとともにエンジンの軽量化にも貢献した。

オンロード面では、ポータルアクスルにより、トレッドが1,774mm(ノーマル比+229mm)と大きく広がったため、325/55 R22サイズの大きなタイヤと “スポーツモード” を搭載する可変ダンパーシステムの採用により、コーナリングにおいてもスポーツカーのようなダイナミックな走りを提供する。

オフロードにおいても、フルタイム四輪駆動、トランスファーケースによるクロスカントリーギア、ポータルアクスル、走行中にロック可能な3つのディファレンシャルなど、通常のクロスカントリー・ビークルでは例を見ない組み合わせになっている。

インテリアは、シートとドアパネルにdesignoレザー・ブラック/ダイヤモンドステッチ入りDINAMICAブラック・マイクロファイバーを、ドアハンドル、ダッシュボードやヘッドレストには、ホワイトステッチ入りdesignoレザーを採用。

ボディカラーは本モデル専用色エレクトリックビームを含む4色を設定している。

また、少量限定生産モデルながら、日本仕様専用装備として、COMANDディスプレイやインストゥルメント・クラスター内表示の日本語対応、日本の道路事情を考慮した360°カメラシステム、パークトロニックなど本国仕様には存在しない装備も装着。

なお、本特別仕様車にも通常販売しているメルセデス・ベンツ車両と同様に、新車購入から3年間走行距離無制限の一般保証(製品不具合の修理)、メンテナンス保証と24時間ツーリングサポートを提供する総合保証プログラム「メルセデス・ケア」が無償で適用される。

価格は35,100,000円。

発表会では、Gクラス開発統括責任者のグンナー・グーテンケが登壇し、G550の開発コンセプトを解説したほか、メルセデス・ベンツ日本が申請していた「四輪駆動の日(4月4日)」が認定されたことが発表された。

(写真:上野和秀、メルセデス・ベンツ日本)

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