欧州ホンダが不振を挽回するための「持続可能かつ健全な方法」とは 新型『スーパーワン』は大好評 技術力を前面に打ち出す

公開 : 2026.07.28 07:05

欧州におけるホンダの年間販売台数は最盛期の約4分の1に減少しており、今後は独自性と技術力を前面に打ち出すことで存在感を高める方針です。また、二輪車やパワープロダクツ事業との連携も強みとしています。

独自性と技術力で存在感を高める

ホンダは、顧客の「ツボ」を突く「ユニークな」クルマを生産し、卓越した技術力を前面に打ち出すことで、欧州市場での存在感を拡大しようとしている。

昨年、欧州におけるホンダの販売台数は7万2000台で、2007年に記録した過去最高の31万3000台から大幅に減少している。トヨタの高級車ブランドであるレクサスとほぼ同水準だ。

グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで走りを披露するホンダ・プレリュードHRCコンセプト
グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで走りを披露するホンダ・プレリュードHRCコンセプト    AUTOCAR

同期間中、マツダスズキはそれぞれホンダの2倍以上を達成し、日産も30万台近くを売り上げ、トヨタは90万台に迫った。

ホンダ欧州部門(Honda Motor Europe)のハンス・デ・イェーガー社長はAUTOCARに対し、同地域では「主要なプレイヤーではない」と認めたが、顧客のニーズにより的確に応え、個性的で、顧客を「笑顔」にするようなクルマを作ることで、「持続可能かつ健全な方法」で販売台数を伸ばす計画を明らかにした。

デ・イェーガー氏は、英国で7月9~12日に開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで講演した。同イベントでホンダは、新型『プレリュード』をベースに、レースからインスピレーションを得て性能向上を図ったコンセプトカー『プレリュードHRC』を一般公開した。

量産化に関する具体的な計画については明言しなかったものの、デ・イェーガー氏はプレリュードHRCについて、「夢を形にするエンジニアリングを体現し、お客様の期待を超える製品を提供する」というホンダの原点回帰を象徴するものとして紹介した。

笑顔になれるクルマを提供したい

ホンダは販売台数を「2倍や3倍」に拡大することを目指しているわけではなく、EU、英国、トルコにおける市場シェアを徐々に高めていく方針だ。これら3つの地域を合わせると年間販売台数は約10万台に達する。デ・イェーガー氏は、この戦略の「最も重要な」柱は「お客様のニーズにぴったり合う製品を提供すること」であるとの考えを示した。

同氏は、プレリュードHRC、そしてそのベースとなった標準仕様のプレリュードが、「まさにわたし達が作りたいと強く願っている製品」を表現していると述べた。さらに新型EV『スーパーN(日本名:スーパーワン)』を例に挙げ、ホンダが主流のトレンドに逆らい、欧州で独自のブランドポジショニングを確立していく姿勢を示した。

グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで走りを披露するホンダ・プレリュードHRCコンセプト
グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで走りを披露するホンダ・プレリュードHRCコンセプト    AUTOCAR

欧州でのスーパーNの注目度は高く、「非常に好意的」な反響を受け取っているとデ・イェーガー氏は語った。それは、インスピレーション源となった1980年代の『シティ・ターボII』など、ホンダ車が歴史的に培ってきた「独特の楽しさ」を体現しているからだという。

「このクルマを運転すると自然と笑顔になりますが、実用性も非常に高い。まさにそれがわたし達の目指すところです。もっとユニークな製品を市場に投入したい」

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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