新型『BMW iX3』徹底解説(後編) 注目はコントロールユニット、ハートオブジョイ 従来メーターパネル廃止ですっきりデザイン

公開 : 2026.07.27 11:50

7月22日、新型『BMW iX3』が日本で発売されました。『ノイエクラッセ』と呼ばれる、次世代コンセプトEV用アーキテクチャーで開発された最初のモデルです。あまりに多い情報量を前編後編に分けて、上野和秀が解説します。

【インテリア】BMWパノラミックiドライブでノイエクラッセを体感

新型BMW iX3のインテリアでノイエクラッセを体感できるのが、『BMWパノラミックiドライブ』だ。

フロントウインドウ下部の『BMWパノラミックビジョン』と、17.9インチセンターディスプレイ、初採用となる『BMW 3Dヘッドアップディスプレイ』で構成される。

BMWパノラミックビジョンは、フロントウインドウ下部の端から端まで約110cmに渡って設けられたディスプレイ。
BMWパノラミックビジョンは、フロントウインドウ下部の端から端まで約110cmに渡って設けられたディスプレイ。    上野和秀

BMWパノラミックビジョンは、フロントウインドウ下部の端から端まで約110cmに渡って設けられたディスプレイ。走行中の視線移動を最低限にととめ、安全に寄与している。ドライバーの正面には、スピードメーター、シフトポジション、充電状態、走行可能距離などの車両情報が表示される。

他にも外気温や時計など、センターディスプレイのメニューから好みの情報を上段にスワイプするスマホ感覚で、パノラミックビジョンにアップすることが可能だ。これにより従来のメーターパネルは廃止され、すっきりとしたダッシュデザインとなった。

【インテリア】フリーカットデザインの高解像度センターディスプレイ

ダッシュボード中央に位置するフリーカットデザインの17.9インチ高解像度センターディスプレイは、ドライバー側に17.5度傾けて視認性と操作性を高めている。タッチ操作により車両の空調からナビ、オーディオ、電力フローなど、ほぼ全ての機能を表示、操作することが可能だ。

BMW初採用となる『BMW 3Dヘッドアップディスプレイ』は、奥行きを持たせた表示が可能となった。ナビゲーションシステムによるルート案内表示では、実際の道路をトレースしているかのように、曲がる方向を矢印で表示できる。

ダッシュボード中央に位置するフリーカットデザインの17.9インチ高解像度センターディスプレイ
ダッシュボード中央に位置するフリーカットデザインの17.9インチ高解像度センターディスプレイ    上野和秀

ステアリングホイールは十字デザインの4本スポークとされ、左右スポーク部分で様々なコントロールができる。革新的なデザインだけではなく、実用性も確保されている。

ラゲージルーム容量は520Lが確保され、4:2:4分割の後席をすべて折りたためば1750Lの大空間が現れる。床下部分にも収納スペースが設けらるほか、フロントには充電ケーブルを収められる58Lの蓋付きラゲッジスペースが用意される。

【コントロールユニット】BMWハートオブジョイを初搭載

新型iX3は、パワートレインとドライビングダイナミクス機能を融合したコントロールユニット、『BMWハートオブジョイ』を量産車として初めて搭載したモデルとなる。

『スーパーブレイン』と名付けられた4つの高性能コントロールユニットは、『ドライビングダイナミクス』、『運転支援システム』、『インフォテインメント』、『ベーシック&コンフォート』で構成。それぞれのスーパーブレインに全ての機能が集約され、継続的なアップグレードにより、AI機能などの将来的なアップデートにも対応できるように設計されている。

コントロールユニット『BMWハートオブジョイ』を量産車として初めて搭載。
コントロールユニット『BMWハートオブジョイ』を量産車として初めて搭載。    上野和秀

特にドライビングダイナミクスは『ハートオブジョイ』と名付けられ、ドライブトレイン、ブレーキ、エネルギー回生、ステアリングを司り、BMWダイナミックパフォーマンスコントロールのソフトと連携する。

また、『BMWシンビオティックドライブ』と呼ぶトラクションや効率的なエネルギー回生プロセスは、BMWの歴史の中でも特に優れたシステムだという。回生ブレーキを最適に制御することで減速時における車両の揺れを抑制。クルマが完全に停止するまで、スムーズで快適な乗り心地を実現する。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

新型『BMW iX3』徹底解説の前後関係

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