第8世代のゴルフはマイルド・ハイブリッドを搭載して11月初旬に公開か

公開 : 2016.10.14 04:50  更新 : 2017.06.01 00:35

次世代のフォルクスワーゲン・ゴルフは、11月初旬に公開される予定だが、この第8世代となるゴルフはフォルクスワーゲンの新しい電化戦略を反映したマイルド・ハイブリッドを積んだモデルが主流となると予測される。

基本的には第7世代のゴルフをベースとしたアップデートといった内容ではあるが、その変更点は大きい。中でも、パワートレインは、ディーゼル・スキャンダルで信用を失った北米市場での挽回を狙って、新しい48Vシステムを備えたガソリン・マイルド・ハイブリッドが採用されると関係者は予測する。

エミッション・スキャンダルが発覚する前から、既にフォルクスワーゲンはMQBアーキテクチャーのオーバーホールに着手していた。多くのアナリストやライバル・メーカーが、オーバーエンジニアになるため価格の上昇が避けられないと考えている48Vアーキテクチャーへの出費を、出きり限り抑えることが目標として開発が行われた。

現実的な燃費として21.2km/ℓを目指したパワーユニットは、1.0ℓ3気筒ガソリン・スーパーチャージャーとモーターとの組み合わせになると思われる。低コストの鉛酸蓄電池は、ブレーキングで発生するエネルギーを蓄えるために使われる。従来のフル・サイズの電気モーターを使ったハイブリッドとは異なり、フォルクスワーゲンのマイルド・ハイブリッドは、特大のスターター・モーター兼ジェネレーターを使用するというもので、よりパワーやトルクが必要なときは、エンジンのクランク・プーリーにベルトで連結されたスターター・モーターからパワー/トルクが供給される仕組みだ。

一方、クルマが減速している状態では、スターター・モーター兼ジェネレーターに力を蓄える。ただし、この蓄えられたパワーは、エンジンをアシストするためでなく、電気モーターで駆動する小さなスーパーチャージャーの動力源となる。電気的にタービンを動かすことは、排気ガスに頼ったターボよりも低回転からのパフォーマンスが期待できるからだ。

このシステムを採用することによって、1.0ℓ3気筒でもキビキビとした性能を発揮することが可能になると共に、フル・サイズのモーターを使用しないためEU6をクリアしたディーゼル・エンジンに対してもコスト的に十分対応できるとしている。とりわけ、フォルクスワーゲンがゴルフ・クラスのディーゼル・モデルに高価な尿素インジェクション・システムを採用すると発表しているので、そのコストに於ける差は僅かだと思われる。

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