完熟のホットハッチ! フォルクスワーゲン・ゴルフ『GTI』と『R』の話(後編)【日本版編集長コラム #79】

公開 : 2026.04.26 12:05

AUTOCAR JAPAN編集長ヒライによる、『日本版編集長コラム』です。最近乗ったクルマの話、取材を通じて思ったことなどを、わりとストレートに語ります。第78回は『フォルクスワーゲン・ゴルフGTI&R』の話、その後編です。

情熱的なGTI、冷静なR

前回から始めたフォルクスワーゲン・ゴルフGTI&ゴルフRという、『スポーツ・ゴルフ』の話。続いて、ゴルフRの登場である。日本では1月10日に発表され、8.5世代ゴルフの新デザインとなった。試乗車は上級グレードとなる『ゴルフRアドバンス』だ。

ボディカラーはGTIのキングズレッドメタリックに対しラピスブルーメタリックとなり、内装でもステッチやシートなどに青を多用。こちらも調整可能なイルミネーションが青に設定されていて、情熱的なGTIの赤備えに対し、冷静な青備えのRといった趣となる。

続いて登場するのは、フォルクスワーゲン・ゴルフRアドバンス。
続いて登場するのは、フォルクスワーゲン・ゴルフRアドバンス。    平井大介

青いボディに黒いホイールを組み合わせたアピアランスはまさに精悍。全高はGTIの1475mmに対し1460mmと15mm低く、タイヤサイズはいずれも235/35R19で同サイズとながら、ホイールのデザインと色がそう見せるのか、Rのほうが迫力あるように感じられる。

取材期間中は信号待ちで同年代と思しき男性に凝視されたり、とある国産車試乗会で広報担当の方にカッコイイと賞賛されたりと、オーナーでもないのに誇らしい気分になる場面が多かった。

強力なパワーでも過激さは全く感じられない

さて、ゴルフRのパワーユニットは、GTIと同じ2L直列4気筒ターボであるが、スペックはGTIの最高出力265ps/最大トルク37.7kg-mに対し、333ps/ 42.8kg-mとかなりのパワーアップ。先代からも+13psとなっている。駆動方式は4モーション、つまり4WDだ。

4WDだからか、強力なパワーでも過激さは全く感じられない。安心、安全……というフィーリングはGTIの延長にありつつも、GTIよりも全域に渡って明らかにワンスケール速い。その加速はとにかくスムーズで、超絶速いというよりも『気が付いたら速い』と書く方がしっくりくる。スパッと切れ味のいい加速は実に気持ちよく、まさに感動レベルだ。

19インチのホイールは、『ヴァルメナウ』と呼ばれる、実に1本あたり8kg軽量なもの。
19インチのホイールは、『ヴァルメナウ』と呼ばれる、実に1本あたり8kg軽量なもの。    平井大介

フットワークの軽快さは、街中でのちょっとした動きでも感じる。足まわりのよさは、これもGTIと通じるものがあった。硬くてもそこに不快さはなく、取材メモに『ボディ剛性が高いからか、足まわりがよく動いている』と、GTIと同じことを書き留めていた。

また、今回のモデルチェンジでRアドバンスへ装着されることになった19インチのホイールは、『ヴァルメナウ』(Warmenau)と呼ばれる、1本あたり8kg軽量なもの。これが走りにいい影響を与えていることは、間違いないだろう。

もちろん公道で味わうことができるのは、ゴルフRが持つパフォーマンスの一端に過ぎない。しかし、他にもエキゾーストノートには勇ましさがありつつ控えめ目だったりと、その一挙手一投足は、動的質感の高さが溢れるものだった。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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