ブリヂストンの新スタンダードタイヤ『フィネッサHB01』 ウエット路面で感じたエコピアからのレベルアップ【タイヤの達人がテスト】

公開 : 2026.04.28 11:45

ブリヂストンの新スタンダードタイヤ『フィネッサHB01』のウエット体感試乗会が、同社のテストコースで開催されました。エコピアとの比較もできたようです。一般道試乗会に続きタイヤの達人、斎藤聡がレポートします。

ドライの一般道テストに続き、ウエット試乗会も

ブリヂストンが発表した新ブランド『フィネッサ』。その第一弾となる『フィネッサHB01』のウエット体感試乗会が行われた。

一般道での試乗会は2月に行われ既にレポートしているが、この時は一般道のドライ路面のみの走行だった。そのため、フィネッサの特徴としてブリヂストンが掲げているウエット性能を確認する場面として、改めて栃木県黒磯にあるブリヂストンのテストコースで、ウエット試乗会を企画してくれたのだ。

ブリヂストンの新ブランド『フィネッサ』。その第一弾となる『HB01』をウエットで体感試乗。
ブリヂストンの新ブランド『フィネッサ』。その第一弾となる『HB01』をウエットで体感試乗。    平井大介

ブリヂストンの、フィネッサにかける意気込みと自信がうかがえる。

フィネッサとエコピアの違いは?

ということなので早速試乗に移りたいところだが、改めてブリヂストンの新ブランドタイヤの第一弾、フィネッサHB01について、その立ち位置と技術的な特徴を簡単に紹介しておこう。

前回のレポートでは『エコピアの上、レグノの下』と紹介したが、うんと乱暴に言ってしまうと、エコピアに代わるスタンダードタイヤであり(エコピアも併売)、価格帯は同等かやや安価に設定しながらも、タイヤとしての性能を全体にグレードアップしている。

新しい商品設計基盤技術『エンライトン』を搭載した、新世代のスタンダードタイヤだ。
新しい商品設計基盤技術『エンライトン』を搭載した、新世代のスタンダードタイヤだ。    平井大介

ブリヂストンの新しい商品設計基盤技術である『エンライトン』を搭載した、新世代のスタンダードタイヤだ。

ウエット性能を支えているのは、溝奥まで同じ太さで刻まれた縦溝=スクエアグルーヴと、排水性に優れたトレッド両サイドの横溝=スプラッシュラグ。

これに加えて、エンライトンによって作られた新しいタイヤプロファイル(断面形状)と、ブロック変形時の接地面形状の変形を抑える3D-M字サイプIIによって、実接地面圧をより均一にしていることも、グリップ性能を引き出す役割を担っている。

その結果、フィネッサのウエットブレーキはエコピアNH200比で15%短縮、残溝6mm(2万km走行相当)でも12%短縮している。

残溝6mmのフィネッサと新品のエコピアNH200と比較

では、実際に走らせると、どうなのか。

まずはスキッドパッドでの比較。ここでは残溝6mmのフィネッサと新品のエコピアNH200との比較を行った。試乗車はトヨタプリウスで、サイズは195/60R17となる。

以前一般道でも試乗レポートを行ったタイヤの達人、斎藤聡がテストを担当。
以前一般道でも試乗レポートを行ったタイヤの達人、斎藤聡がテストを担当。    平井大介

コンパウンドはほぼ同じなので、性能差が出るとするなら、実接地面積と排水性の違い。車速が20km/h前後の話なので、排水性よりは接地面積のほうが性能を左右する要素が大きい。

先にエコピアを走らせてみると、案外グリップ性能が良く、コンパウンド自体がウエット路面で仕事をしてグリップを作り出しているのが確認できた。

一方、フィネッサで走ってみると、より強く路面にグリップしている。手応えがよく、ステアリング操作の小さな動きにも反応してくれる。コンパウンドは変わらないので、グリップの良さは実接地面積の広さ。つまり、エコピアと比べ旋回中の接地面形状と接地面圧が均一で、よりグリップを引き出せているということだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    斎藤聡

    1961年生まれ。学生時代に自動車雑誌アルバイト漬けの毎日を過ごしたのち、自動車雑誌編集部を経てモータージャーナリストとして独立。クルマを操ることの面白さを知り、以来研鑽の日々。守備範囲はEVから1000馬力オバーのチューニングカーまで。クルマを走らせるうちにタイヤの重要性を痛感。積極的にタイヤの試乗を行っている。その一方、某メーカー系ドライビングスクールインストラクターとしての経験は都合30年ほど。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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