ハチマルミーティング2016
2016.11.27
日本が意図せず、奮闘せずに「右肩上がり」だったあの時代を懐かしむ声は実は少なくない。景気が良かっただけではなく、社会風俗もある種独特で、そういう時代だからできたこともあったし、主目的ではない枝葉の部分に至るまで、その時代が産んだものの細部に至るまで特徴的な部分の多い時代である。自動車においても同様。今はなくなってしまった車種、今も残っている車種問わず、その時代に生まれたモデルは華やかで、過剰で、おおらか。そうしたこともあり、まだまだネオクラシックの域を出ない年式ながら、この時代のクルマには、旧車だからというだけではない部分でファンの心をつかむ車種が実に多い。
ハチマルヒーローはそんな80年代〜90年代のクルマを愛する人たちに向けた雑誌だが、発行する芸文社が主催し、そのオーナー同士の交流の場を、というので始まったのがこのハチマルミーティングである。今までも富士スピードウェイなど様々な場所で開催したが、今回はお台場。今までは参加しにくいという声の多かった、北関東から東北方面の参加者も数多く参加していた。
また、クルマが主役級に活躍するドラマや漫画はクルマ好きにとってある種バイブルのような存在だが、そのドラマの世界に入り込むようなドレスアップや、オーナー自身がなり切ったファッションで来場者とコミュニケーションをとる光景も会場では多数目撃された。
早朝から集まるハチマルヒーローたち。忽ちオーナー同士の交流が。
あのころの普通の光景だからこそ価値がある。スペースも広く見学し易い。
オーナー以外も熱心だ。来場者の列は早朝から伸びていた。
今は車名になった「ウィングロード」はこのクルマから始まった。
ハチマルのニッサン。ここに来ることが運命づけられていたかのよう。
薄い鉄板と細いピラーが作る明るい室内は今のクルマには求められない。
美しいといえばユーノス500。アルファ156以前に劣らぬ完成度。
当時のカタログによると純正のリヤスポイラーだけでも2種類用意された。
ワンダー・シビックとして今も記憶に強く留める人も多いだろう。
カムリのフォルムは清潔感があるが、実は案外ディテールが凝っている。
場所が場所なだけに、別の目的でお台場を訪れた人も来場していた。
お台場でレパード。この絵でドラマをと思った人も少なくないだろう。
1978年に登場した6代目コロナ。この代から車名のトヨペットが外された。
セリカ・コンバーチブルは左ハンドル。北米向けだが日本に僅少輸入された。
昔ながらのセドリックの佇まいをこの当時の雰囲気で巧く表現しているY31。
レパードといえば「あぶない刑事」。とてもキマっている。
グレード名、エンジンの仕様を示すバッジを見るのもイベントの楽しみ。
ランティスは衝突安全基準を施行前に早速前倒して初クリアした意欲作。
歩いていると欲しくなる。そして会場で売られていたりする。
メルセデス以外をベースにしたAMGモデル。デボネア自体がかなり希少だ。
西部警察のサファリ。石原プロ協力のもとゲストとして参加。
撮影に使われたクルマそのもの。カラーリングや装飾もあって迫力満点。
内部まで惜しみなく見学可能なサファリ。見学者は撮影に余念がない。
内部は撮影で使われる箇所に限らず細かい作り込みに感心させられる。
メインステージでも様々なイベントが目白押し。
このダイナもとても懐かしい。荷台は憩いのスペースになっていた。
ロイヤルリムジンももはや愛好家のコレクションでしか見ないクルマだ。
マークⅡ3兄弟では最もヒットした世代80系のクレスタ。
ロータリーターボが誇らしげに輝く。憧れのパワーユニットは再びの登場が待たれる技術のひとつだ。
カローラ・バンの廉価仕様ならではのフロントマスクも、このイベントでは思い出させてくれる。
日本車のリアエンドのデザインが、今よりも華やかだったころ。
初代シーマのクリーンなデザインにはピニンファリーナを彷彿とさせられる。
P10プリメーラも後の日本車に与えた影響は大きい。
北米仕様にモディファイされたターセル。当時の風景が思い浮かぶよう。
閉会とともに、退場していくクルマたち。その姿をつい見送ってしまう。
純粋に「さあ行こう」と思わせるクルマ。スターレット。
お台場旧車天国・八重洲出版のブースも。業界を挙げて盛り上げている。
イベント終了後に、撮影のため並べ直すR32 GT-Rのグループ。
ショップも魅力的なグッズやパーツを盛りだくさんに持ち込んだ。
ニューモデルの展示も。軽自動車とマツダに関する雑誌にも注力している。
よかったあの頃が、今を生きる活力にする。そんなイベントといえよう。










































