アルファ・ロメオ・ジュニアとフィアット600、究極の選択【日本版編集長コラム#61】

公開 : 2025.12.21 12:45

AUTOCAR JAPAN編集長ヒライによる、『日本版編集長コラム』です。最近乗ったクルマの話、取材を通じて思ったことなどを、わりとストレートに語ります。第61回はアルファ・ロメオ・ジュニアとフィアット600の話です。

イタリア車乗りにとって悩ましい選択肢

日頃のパートナーをアルファ・ロメオジュニアにするか、フィアット600にするか。イタリア車乗りにとって、これは随分と悩ましい選択肢だ。ご存知のように、2台は同じポーランド南部のティヒ工場で生産されるきょうだい車となる。

フィアットという国民車があって、それがベースのスポーツモデルとしてアルファ・ロメオが派生することは歴史的によくある話だが、ベース車と派生形が同時に正規輸入されているのは意外と珍しい。そんな2台のマイルドハイブリッドモデルを、この1ヵ月の間に約1週間ずつ試乗する機会があった。

アルファ・ロメオ・ジュニアにするか、フィアット600にするか?
アルファ・ロメオ・ジュニアにするか、フィアット600にするか?    平井大介

まず、それぞれのラインナップと主なスペックをおさらいしておこう(長くなるのでEV版については機会を改めたい)。

アルファ・ロメオ・ジュニア
・ラインナップ
イブリダ・コア:420万円
イブリダ・プレミアム:468万円(取材車)
イブリダ・スペチアーレ:533万円(限定車)
・スペック
全長×全幅×全高:4195×1780×1585mm
ホイールベース:2560mm 車両重量:1330kg
フロントモーター
最高出力:16kw/4264rpm 最大トルク:51Nm/750-2499rpm
エンジン
形式:直列3気筒ターボ 排気量:1199cc 圧縮比:11.5
最高出力:100kW(136ps)/5500rpm 最大トルク:230Nm/1750rpm
トランスミッション:6速DCT
サスペンション:Fマクファーソンストラット/Rトーションビーム
タイヤサイズ:215/65R18(プレミアム)

フィアット600
・ラインナップ
ハイブリッド:380万円(受注生産)
ハイブリッド・ラ・プリマ:434万円(取材車)
・スペック
全長×全幅×全高:4200×1780×1595mm
ホイールベース:2560mm 車両重量:1330kg(ラ・プリマ)
フロントモーター
最高出力:16kw/4264rpm 最大トルク:51Nm/750-2499rpm
エンジン
形式:直列3気筒ターボ 排気量:1199cc 圧縮比:11.5
最高出力:100kW(136ps)/5500rpm 最大トルク:230Nm/1750rpm
トランスミッション:6速DCT
サスペンション:Fマクファーソンストラット/Rトーションビーム
タイヤサイズ:215/55R18(ラ・プリマ)

比較するとパワートレインと足まわりは同様で、サイズが若干異なることがわかる。フィアットのほうが少しだけリーズナブルなのは、これまでの歴史と同様だ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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