なぜクルマは重たくなった? 3つ理由と解決法とは

公開 : 2017.07.15 17:10

かさばるクルマを防ぐのは「税制」?

燃費やエミッションが課税額に関与するようになるにつれ、クルマの重量がユーザーの損得にわかりやすいかたちで影響するようになってきた。

そのため、メーカーも軽量化を謳うことが増えてきている。ただし、大幅な重量削減が実現するのは、現状より実燃費に近いデータが、税制に直結するようになってからだろう。

たとえばランドローバー・ディスカバリーは、エントリーモデルを比較した場合、先代の2570kgから新型では2105kgまで減量した。多少のパワーダウンはあるが、それでもパワー・ウエイト・レシオは改善されている。

しかし、軽量化に近道はない。しかも、コストも増すが、価格を上げてユーザーに負担を強いるのは不可能に近い。

100psアップしたクルマに客は余分なカネを払うが、100kg軽くして価格を上げるのがきわめて難しいことは理解できるだろう。必要な改善を完了する前に実施されそうな法規制の改定に、各社が戦々恐々なのももっともだ。

必要とされるレベルの軽量化を実現するには、素材の削減だけでなく、材質の変更も不可欠だ。ランドローバーの場合なら、スチールをアルミに置き換えることで大幅なシェイプアップを果たした。

しかし、それにはコストがかかる……。

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