熟成のボルボを実感 スタイリッシュすぎるステーションワゴン『V60』の話(後編)【日本版編集長コラム#86】

公開 : 2026.06.14 12:05

AUTOCAR JAPAN編集長ヒライによる、『日本版編集長コラム』です。最近乗ったクルマの話、取材を通じて思ったことなどを、わりとストレートに語ります。第86回はXC60に続いて乗った『ボルボV60』話、その後編です。

ボルボのカラー担当は天才

1000kmほど走った『XC60ウルトラT6 AWDプラグインハイブリッド』に続いて、同じボルボの『V60T6 AWDプラグインハイブリッド』に400km乗った話、その続きである。

取材車はボディカラーが『オーロラシルバーメタリック』、シートが『マルーンブラウン』のファインナッパレザー、インテリアが『チャコール』という組み合わせで、これはまさにV60の白眉と言える部分だ。

今回はボルボV60T6 AWDプラグインハイブリッドに400km乗った話、その続き。
今回はボルボV60T6 AWDプラグインハイブリッドに400km乗った話、その続き。    平井大介

とにかくインテリアの色調が素晴らしく、乗り込んだ瞬間に「おぉ……」と思わず感心のため息が漏れたほど。

また、以前取材したXC60のマイルドハイブリッドもボディカラーがオーロラで、その時も光によって変化する色合いに感心したのをよく覚えている。シルバーを名乗るが、薄い紫にも見える場面があり、XC60のブラウンに見えるマルベリーレッドといい、『ボルボのカラー担当は天才かよ!』というのが筆者の偽らざる本音である。

一方、年代の古さを感じさせるのがセンターディスプレイの小ささだ。ただし、グーグル搭載の最新世代になっているので、使い勝手自体は悪いものではなく、グーグルマップはメーターにも表示できるので不便に感じることはない。むしろ、慣れてくるとこれくらいの大きさで十分なのではないか、とすら思えてきた。

プラグインハイブリッドに対する印象は、XC60でレポートした内容と同様になる。街中から高速道路まで、日本の速度域ではほとんどEV走行。筆者自宅の200V/3kW 普通充電で、0から100%は6時間とXC60より1時間短く、満充電で航続距離は65kmを示した。

乗員を上下に揺らさない

この前に取材したXC60との最大の違いは、『電子制御式4輪エアサスペンション/ドライビングモード選択式FOUR-Cアクティブパフォーマンスシャシー』が装備されていないことだ。

そのため路面からの入力に対し、足まわりの初期応答は感触が似ているのだが、そのあとの突き上げはそれなりにある。ただしそれ自体は不快でなく、乗員を上下に揺らさないように感じさせるのはさすがだと思った。シートの感触も良好だ。

シートがマルーンブラウンのファインナッパレザー、インテリアがチャコールという組み合わせ。
シートがマルーンブラウンのファインナッパレザー、インテリアがチャコールという組み合わせ。    平井大介

ちなみにこれは、エアサスを装着しないXC60のマイルドハイブリッドで得た感触に近いものだった。実は今回、偶然同じルートを走る場面があり、ボディの硬質さを感じさせるという点において、共通するボルボのDNAがあるように思えた。

XC60に比べて車重が130kg軽く、重心が低いことは、フットワークのよさにも繋がっている。EV走行で回生ブレーキがそれなり効くBレンジにして走ると、モーターらしいシームレスな加速と減速で、足踏みブレーキをほとんど使わずに気持ちよくコーナーを駆け抜けることができた。

ということで今度は、車重が340~360kg軽いFFのマイルドハイブリッド、V60 B4にも乗ってみたいと興味が沸いてきた。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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