【良い部分の詰め合わせ】ジャガーFペイス D300スポーツ 3.0Lディーゼルに試乗

公開 : 2020.01.06 09:50  更新 : 2020.01.06 10:20

最も運転の楽しめるSUVの1つ

4輪駆動システムは前後の駆動力を調整し、それなりの大きなボディに、ドライバーのお尻付近を軸に向きを変えるような回頭性を叶えている。よりスポーティさを強調するライバルモデルより、操縦する楽しさは高い。

高性能なSVR仕様も存在するが、6気筒ディーゼルもパフォーマンス重視のFペイスらしい。71.2kg-mの最大トルクは1500rpmから湧出。必要に応じて素早くシフトダウンする8速ATと相まって、追い越しや高速道路の合流などは造作ない。

ジャガーFペイス D300スポーツ
ジャガーFペイス D300スポーツ

ガソリン版のP300と比較するとわずかに遅いものの、0-100km/h加速の時間は6.4秒。車重が2t近いSUVにしては不満のないダッシュ力だろう。

特に急き立てず、普通に流している時の洗練性も良好。始動時は少しぎやかだが、温まればすぐに4気筒のインジニウム・ユニットに相応しいスムーズな回転に落ち着く。

2016年にジャガーFペイスを試乗した時、6気筒ディーゼルは最良の組合せだと感じた。それは今でも同様。洗練されているうえに、追い越しなど必要な時に充分なパワーを提供してくれる。しかも同等のガソリンエンジンよりランニングコストは優れている。

改良を受けたインテリアは、ドイツ・ブランドのライバルを超えるには物足りない。300スポーツに追加された機能が、その価格に十分な内容と呼ぶにも少々の疑問は残る。特注のSVRの領域に迫るほど、数多くのオプションリストは残されたままでもある。

しかし冷静になってライバルと比べれば、Fペイスの有利さも見えてくる。最も運転の楽しめるSUVの1つということには変わりないのだから。

ジャガーFペイス D300スポーツのスペック

価格:5万4990ポンド(679万円)
全長:4746mm
全幅:1936mm
全高:1652mm
最高速度:241km/h
0-100km/h加速:6.4秒
燃費:12.4−13.4km/L
CO2排出量:−
乾燥重量:1954kg
パワートレイン:V型6気筒2998ccツインターボチャージャー
使用燃料:軽油
最高出力:302ps/4000rpm
最大トルク:71.2kg-m/1500-1750rpm
ギアボックス:8速オートマティック

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