【次期エクストレイルの北米版】日産ローグ SV AWDへ試乗 オンロード性能を向上

公開 : 2021.05.01 08:25

日本では2021年後半に発売されると噂の、次期エクストレイルの北米版が最新版の日産ローグ。英国編集部がカナダで一足先に試乗しました。

ひと回り小さくなったボディサイズ

text:Graham Heeps(グラハム・ヒープス)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
ミドルサイズのSUV、ローグは北米市場では日産最多の販売台数を稼いでいる。ライバルとなるのは、この地でも変わらずホンダCR-VトヨタRAV4たち。

日本や欧州市場ではエクストレイルという名で販売され、複数から選べるパワートレインと7シーターも可能な実用性という特長を持つ。AUTOCARの読者にも、馴染みのあるモデルだと思う。

日産ローグ SV AWD(北米仕様)
日産ローグ SV AWD(北米仕様)

既に北米市場では、ルノー・日産・三菱のアライアンスで生み出されたCMF-Cプラットフォームを採用する、新型ローグが2021年初頭から走っている。2022年の夏には、エクストレイルという名で英国にも上陸予定だ。

ローグの場合は5シーターだが、次期エクストレイルでは折り畳みできる3列シートも選べる予定。今回は一足早く、日産ローグの方を試乗してみたい。

ニューモデルとしては珍しく、日産ローグは先代より38mmも全長が短い。全高もわずかに低められている。

スタイリングは、先代からの共通性を感じさせる。ルーフラインは緩やかにスロープし、Cピラーは中折れのキックラインが入る。しかし全体の造形は、四角味を増している。

北米仕様では、日産ローグに搭載されるエンジンは2.5Lの直噴4気筒ガソリンのみ。英国には導入されていない従来のエンジンより、馬力とトルクがわずかに上昇した。

次期エクストレイルには、シリーズ方式のeパワー・ハイブリッドが積まれる予定だという。ローグにもいずれ積まれるのかもしれないが、確認は取れていない。

スマートで質感の良いインテリア

試乗したカナダの場合、ローグの75%が四輪駆動。試乗車も四輪駆動で、SVと呼ばれるトリムグレードが選ばれていた。前輪駆動も選択可能で、雪の多くない地域では人気の選択肢になるだろう。

一新された見た目はシャープさを増した。トヨタRAV4ほど強い特徴があるデザインとはいえないが、雰囲気は近いと思う。

日産ローグ SV AWD(北米仕様)
日産ローグ SV AWD(北米仕様)

試乗したローグは近年の流行色の1つ、ボルダーグレーに塗られていた。暗いスモークの入ったプライバシーガラスや鋭角のライトなどと、きれいなコントラストを生んでいる。

SVグレードということで、インテリアの雰囲気は全体的にダークグレー。もう少し色味があっても良いと思うが、見た目はスマートだ。部品同士の組み立て品質などは高く、レザーシートは快適。

欧米体型の場合、フロントシートの背もたれはもっと幅広い方が座り心地が良く感じられるだろう。リアシート周りは頭上も足もとも空間が広く、荷室も大きい。

運転席に座ってみると、すべての操作系の配置は良好。エアコンなど頻繁に触れるスイッチ類は、タッチモニターに集約されることなくダッシュボードに残された。

タッチモニターは従来よりサイズアップし、9.0インチ。ダッシュボードから立ち上がるように据えられ、ドライバーは視線移動を最小限に操作できる。

インフォテインメント・システムとしては音声認識機能を搭載し、アップル・カープレイとアンドロイド・オートにも対応。ローグの場合、グーグル・マップも利用可能だ。

関連テーマ

おすすめ記事

 

日産 エクストレイルの人気画像