ボルボ、ドライバーの疲労状態を検出するセンサーを研究

公開 : 2014.03.18 21:40  更新 : 2017.06.01 02:13

ボルボは、ドライバーの眼の状態や頭の位置や角度を検知し、疲労状態を検出するセンサーを研究している。

「このシステムがいざというときに役立つ、ということを理解すれば、ドライバーは自分の車をさらに信頼できるようになるでしょう」とボルボ・カーのエンジニアであり、ドライバー支援機能の開発プロジェクトリーダーである、パー・ランドフォースはコメントしている。

このシステムは、ダッシュボード上に設置されたセンサーが、ドライバーがどの方向を向いているのか、目はちゃんと見開いているのか、あるいは頭の位置や角度はどうかを検知。センサーからの情報でドライバーの状態を推測し、ドライバーの状態に合わせて車を最適な状況にコントロールすることで、より緻密な安全運転支援システムの実現が可能となるというもの。これにより、ドライバーの注意力が低下している状態での走行車線からの逸脱防止、前方車両へ近づき過ぎることの防止、居眠り運転の防止などが実現できるとしている。

「ドライバーの注意力が低下していることを検出できるようになれば、安全システムをより効果的に動作させることができます。例えば、運転者の注意がきちんと払われている場合は、車の安全運転支援システムの作動タイミングを遅らせたり、逆に運転者の注意力が散漫になっているときにはシステムの作動を早めたり、といったことが可能となるのです。」とパー・ランドフォースは語っている。

この技術は、ダッシュボード上のドライバーの目の前に取り付けられたセンサーを使用する。赤外線を発する小型LEDがドライバーを照らし、センサーが検知する。もちろん、赤外線は、不可視光線だから、運転中のドライバーの目にはまったく見えず、ドライビングを邪魔することはない。

また、このセンサーは安全運転支援システムでの利用にとどまらず、その他の機能を実現する可能性をもっているという。目の動きを監視することにより、ドライバーの視線の向きに応じて、車室内の照明やヘッドライトの向きを調節することが可能となる。あるいは、運転席でハンドルを握る個人を特定することで、自動的にシートの調整を行うことも可能になるという。

「顔の異なるいくつかの点をセンサーによって測定することで、ドライバーを特定します。クルマに顔写真を記録させておく必要はないのです」とパー・ランドフォースは説明している。

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