ランドローバー・ディスカバリー D350テンペスト(1) 最もラグジュアリーな新トップグレード マット塗装で差別化

公開 : 2026.06.03 18:05

発売10年が迫る5代目ランドローバー・ディスカバリーに、新トップグレードのテンペスト登場。マット塗装で差別化しつつ、ファミリーSUVとして信頼感を抱ける運転体験は変わらず。UK編集部が試乗します。

過去最もラグジュアリーなトップグレード

7シーターの上級SUV、L462型の5代目ランドローバー・ディスカバリーは、2017年から販売されている。もうじき10周年を迎えることになるが、次世代の開発は進んでいないらしい。それでも、デザインやパワートレインの改良は着実に重ねられてきた。

生産拠点も変更され、当初は英国のソリハル工場だったが、現在はスロバキアのニトラ工場で作られている。そんなディスカバリーへ、ランドローバーが「過去最もラグジュアリー」だと主張する新トップグレード、「テンペスト」が追加された。早速確かめてみよう。

ランドローバー・ディスカバリー D350テンペスト(英国仕様)
ランドローバー・ディスカバリー D350テンペスト(英国仕様)

プラットフォームは、先代レンジローバーも採用するアルミ製モノコックで、D7uを名乗るもの。ラダーフレーム・シャシーから脱却したことは、登場時に大きな話題を呼んだ。ディフェンダーのD7xプラットフォームは、それをベースに開発されている。

モノコック化の狙いは、車重を軽減し燃費を改善すること。車重はカタログ値で2425kgだが、軽油を半分詰めた状態で試乗車を計測したところ、2610kgあった。オプション満載なことが主な増加理由と思われるが、かなりの重量なことは否定できない。

ツートーン・マット塗装で差別化

ディフェンダーの英国仕様に搭載されるエンジンは、2026年モデルでは直列6気筒マイルドハイブリッド・ツインターボディーゼルのみで、グレードはD350の一択。ガソリンユニットは選択肢から消え、プラグイン・ハイブリッドも用意されていない。

サスペンションは、前がダブルウィッシュボーンで後ろはマルチリンク。車高調整できるエアスプリングが組まれる。トルセン式センターデフ付きの四輪駆動で、アドバンスドオフロード仕様なら、アクティブロック・リアデフやローレンジギアが追加される。

ランドローバー・ディスカバリー D350テンペスト(英国仕様)
ランドローバー・ディスカバリー D350テンペスト(英国仕様)

発売時からスタイリングに大きな変更はないが、テンペストは、ツートーンのマット塗装で差別化。サンルーフは2面載り、新デザインの22インチ・アルミホイールを履く。

スマートフォンで操作できる2、3列目のシート

車内空間は、先代から伸ばされたホイールベースが貢献し、大人7名が快適に座れる広さがある。スマートフォンのアプリで、2列目と3列目のシートを操作でき、乗降性も悪くない。タッチモニターを介して、そのヘッドレストを電動で折りたたむことも可能だ。

2列目は60:40の分割で倒せ、前後にスライドでき、高身長の人でもゆったりくつろげるはず。ボルボXC90より、高さ方向は30mm余裕がある。3列目はオプションだが、こちらも広々。チャイルドシート用の、ISOFIX金具も備わる。

ランドローバー・ディスカバリー D350テンペスト(英国仕様)
ランドローバー・ディスカバリー D350テンペスト(英国仕様)

荷室容量は、3列目を起こした状態では258Lだが、折りたためば1137Lへ拡大する。XC90は1045Lだから、差は小さくない。左右非対称のテールゲートは、電動で開く。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

ランドローバー・ディスカバリー D350テンペストの前後関係

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