【軽キャンに、2段ベッド】ホンダNバン 4人で車中泊できるキャンピングカーに

公開 : 2021.09.24 11:15  更新 : 2021.10.11 11:30

「ホンダN-VAN」の珍しいキャンパーを発見。2段ベッドが車内に設置されています。このベッド、上下に位置を調節できる構造が秀逸です。

「ロードセレクト・コンパクトN」とは

執筆/撮影:Hidenori Takakuwa(高桑秀典)

新潟市に本拠を置くカスタムセレクト社の軽キャンパー「ロードセレクト・コンパクト」には、4車種のラインナップがある。

スズキエブリイがベースの「ロードセレクト・コンパクト」、シンプルな装備に絞った「同コンパクトS」。

カスタムセレクト社の「ロードセレクト・コンパクトN」は、全長3950×全幅1475×全高1945mm(4WD:1960mm)というサイズ。パワートレインは、ベース車のNバンに従い、2WDと4WD、6MTとCVTから選択できる。
カスタムセレクト社の「ロードセレクト・コンパクトN」は、全長3950×全幅1475×全高1945mm(4WD:1960mm)というサイズ。パワートレインは、ベース車のNバンに従い、2WDと4WD、6MTとCVTから選択できる。    高桑秀典

ホンダNバンをベースとした「同コンパクトN」、そのシンプル装備版である「同コンパクトNS」から選ぶことができる。

今回取材したのは、「コンパクトN(車両価格:279万6200円~326万2600円)」だ。

Nバン自慢の左サイド大開口が可能にする“楽々ベッド展開”、および“楽々荷物収納”をアドバンテージポイントにしており、ピラーレスのNバンのために考えられたオリジナル・ベッドフレーム(後述)も有している。

こうした特長によって、運転席側はステアリングホイールの手前まで、助手席側は車室の前端まで、隙間なくベッドマットを配置することが可能に。大人の男性でも脚を伸ばして横になることができる。

写真のようにオプションの上段ベッドを追加すれば、車内に2段ベッドが誕生し、4名乗車・4名就寝となるのが面白い。

アイデア満載 高さ調整ができるベッド

じつはコンパクトNの車内を見渡すと、ベッドマットを支える柱・フレームを隅々に見つけることができる。これが独自のベッドフレーム機構というものだ。

柱には無数の穴があいているので、梁となるバーを好みの高さに渡せば、あとはその上にベッドマットを載せるだけ。あたかも棚板の高さを変える時のように、ベッドの位置を上下に調整できる。

標準装備のメインベッド(下段)のほかに、OPの上段ベッドを組み合わせると2段ベッドが誕生。ポップアップルーフ車でなくても、4名就寝できるキャンパーだ。上段/下段は、前後にオフセットしている。
標準装備のメインベッド(下段)のほかに、OPの上段ベッドを組み合わせると2段ベッドが誕生。ポップアップルーフ車でなくても、4名就寝できるキャンパーだ。上段/下段は、前後にオフセットしている。    AUTOCAR JAPAN編集部

撮影時の下段ベッドがフロアから浮いているのは、その調整幅のおかげ。

この機構によって、下段ベッドの下に高さ20cmぐらいの荷物を入れるスペースが確保されたわけだ。

しかも、長尺モノが入るほどの奥行きがあるし、出し入れする際にはリア/両サイドの3か所からアクセスできて使い勝手がいい。もちろんベッドに横たわったまま、マットをずらすだけでも荷物に手が届く。

同社のオリジナルモデルは、佐久間 代表が実際に車中泊をして、自分で経験し、面倒くさかったことを改善していくスタンスで設計されるので、装備も非常に実践的。

例えば、カーテンをリアゲートに付けてしまうと、朝、お父さんが不意に開けたときに奥さま・娘さんが寝ている姿、着がえる姿を世間に披露してしまうことになる。

このため、後部用カーテンは車体側に装着するといった具合だ。

記事に関わった人々

  • 高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」

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