ロールス・ロイス、世界初のレーザー彫刻ボンネットを持つ『ファントム・アラベスク』発表【中東の建築遺産を称える1台】
公開 : 2026.02.16 17:25
中東の特別な顧客からオーダーされたビスポーク車両、『ロールス・ロイス・ファントム・アラベスク』が発表されました。中東建築の『マシュラビーヤ』意匠を車体の各所にフィーチャーし、ボンネットには世界初のレーザー彫刻が施されています。
中東の建築遺産を称える1台限りのファントム
ロールス・ロイスは、一品製作のビスポーク・モデル『ロールス・ロイス・ファントム・アラベスク』を発表した。
ロングホイールベースのファントム・エクステンデッドをベースに製作されたこの特別な車両は、中東の顧客からの希望に応じ、世界5か所の招待制プライベート・オフィスの1つである、プライベート・オフィス・ドバイのキュレーションにより完成した。

『ファントム・アラベスク』は、アラビア建築の特徴の1つである『マシュラビーヤ』(出窓などに施される幾何学模様の透かし彫り格子)を称え、その幾何学模様をボンネットやマーケトリーのギャラリー・アートワーク、そして各部のビスポークのモチーフとして取り入れた。
ロールス・ロイスは世代や文化を越えて共鳴する伝統的な形を現代の職人技で表現するため、新たな技術や素材の開発に絶えず取り組んでいる。
『ファントム・アラベスク』はその志を体現し、新たな技術を用いて中東の建築遺産を探求するものである。
世界初のレーザー彫刻を採用したエクステリア
『ファントム・アラベスク』には、ロールス・ロイスのエクステリア・サーフェス・センターが5年の開発期間を経て完成させた新特許のレーザー彫刻技術を採用された。
ボンネット全体に施された彫刻(エングレービング)はロールス・ロイス史上初の試みとなる。

この技術はルネサンス期のイタリアの陶芸や漆喰壁などに用いられた、『スグラッフィート技法』からインスピレーションを得て開発されたという。
ボンネットは濃い色で塗装され、幾層ものクリアコートで密封された後、明るいトップコートが施される。
続いて、表面からわずか145〜190ミクロンの深さで幾何学的なマシュラビーヤ模様が彫刻されると、レーザー光線によりトップコート層のみが除去され、その下からのぞくベース色との色彩的な対比により、豊かな質感と立体感を持つ表面が生まれ、視覚だけではなく触覚にも訴える仕上がりとなる。
塗装そのものに意匠を組み込む
彫刻された各部分は、その後に均一で彫刻的な仕上がりを実現するために手作業で丹念に研磨される。こうして模様を表面に施すのではなく、塗装そのものに意匠を組み込むことで卓越した精緻さと耐久性を手に入れることができた。
また、彫刻する際のレーザーの速度と強度の微妙な変化により、光が表面を移動する際に繊細な視覚的変化を生み出している。
このプロジェクトは、エクステリア・サーフェス・センターの全チームが培った全ての専門知識を結集して取り組み、新たな職人技術の開発に貢献した。
『ファントム・アラベスク』のエクステリアは、ビスポークのツートーン仕上げとなっており、ボディのショルダーラインまでがダイヤモンド・ブラック、そして上部は対照的なシルバーで彩られている。
手書きのショート・コーチラインにも同色があしらわれ、マシュラビーヤのモチーフが繊細に施されている。
そのほか、エクステリアにはイルミネーテッド・パンテオン・グリルにはダーククロームの縁取りが施され、ライトアップされたスピリット・オブ・エクスタシー、そして22インチのパート・ポリッシュド・アロイホイールによって一層引き立てられている。




