夏季は高評価、では冬季の性能は? ミシュランのオールシーズンタイヤ『クロスクライメイト3』を達人がテスト

公開 : 2026.02.16 07:05

ミシュランから9月に発表されたオールシーズンタイヤ、『クロスクライメイト3』、『クロスクライメイト3スポーツ』。夏季試乗会に続いて冬季の雪上試乗会にも参加したタイヤの達人、斎藤聡が解説します。

サマーシーンの性能を重視した内容

ミシュランのオールシーズンタイヤ、『クロスクライメイト3』シリーズの冬季試乗会が行われた。

昨年夏、『クロスクライメイト3』(以下CCM3)、『クロスクライメイト3スポーツ』(以下CCM3スポーツ)の夏季試乗会が行われレポートしているが(編集部注:【第3世代に進化】ドライ&ウエット性能は夏タイヤ並み?ミシュランのオールシーズンタイヤ『クロスクライメイト3』登場!)、今回の案内を見た時、ひとつの疑問が湧いた。

ミシュランのオールシーズンタイヤ、『クロスクライメイト3』の冬季試乗会に参加。
ミシュランのオールシーズンタイヤ、『クロスクライメイト3』の冬季試乗会に参加。    日本ミシュランタイヤ

というのも、コンセプトが『雪も走れる夏タイヤ』(CCM3)、『雪も走れるスポーツタイヤ』(CCM3スポーツ)といいながら、タイヤの特徴は先代モデルとなるCCM2を継承。ロングライフ性、転がり抵抗低減、静粛性向上、意のままのハンドリング(CCM3スポーツ)など、主にサマーシーンの性能を重視した内容が掲げられていたからだ。

また、トレッドコンパウンドはCCM2→CCM3がキャリーオーバーで変更なし。CCM3スポーツはよりウエットグリップに優れたトレッドコンパウンドを使っているという説明を受けた。

実際、夏季試乗会での印象はとてもよく、特にドライおよびウエット操縦性は好印象だった。しかも転がり抵抗が少ないという。そんなわけで、ミシュランは冬よりも夏タイヤ寄りに作られているのでは? という疑問が、どうしてもぬぐえなかった。

だから、冬季試乗会はそもそも行われないのではないかと思っていたのだ。ところが、予想外の開催案内。しかも真冬の士別テストコース(ミシュラン冬タイヤの開発拠点)! ということは、冬性能も自信あり? いよいよ疑問が高まる中、試乗会に参加した。

真冬の北海道のテストコースで試乗

試乗コースはワインディング(カントリー)路、圧雪の定常旋回路、走行コースでのスラロームというメニュー。

ワインディング路は、CCM3とスタッドレスタイヤ『Xアイス・スノー』の比較。試乗車はトヨタRAV4で、タイヤサイズは225/65R17となる。

トレッドブロックを細身にし、ブロック数を増加。同時にV字の角度を開いている。
トレッドブロックを細身にし、ブロック数を増加。同時にV字の角度を開いている。    日本ミシュランタイヤ

まず驚いたのが、そのトラクション性能の良さ。

大雑把にいうと『雪の性能はトレッドデザイン』と言われており、オールシーズンタイヤはこれを生かすためにV字パターンが主流だ。CCM3も例外ではないが、明確なセンターグルーブを設けたことで中立感が明瞭になっており、直進安定感がある。

トレッドブロックを細身にし、ブロック数を増やすことでエッジ成分を増やしているのが特徴で、これが路面を噛み、蹴るトラクション感となっている。同時にV字の角度を開き、よりトラクション方向に効くデザインになっているのだ。

一方、さすがスタッドレスタイヤのXアイスは、コンパウンド自体が圧雪路面を捉え、仕事をしている感触が強くある。これが坂道では発進を容易にし、きつめの下り坂でのブレーキの効きも良好だ。安心感があるが、CCM3でもラフな操作をしなければ不安を感じない程度の加速、減速ができることが確認できた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    斎藤聡

    1961年生まれ。学生時代に自動車雑誌アルバイト漬けの毎日を過ごしたのち、自動車雑誌編集部を経てモータージャーナリストとして独立。クルマを操ることの面白さを知り、以来研鑽の日々。守備範囲はEVから1000馬力オバーのチューニングカーまで。クルマを走らせるうちにタイヤの重要性を痛感。積極的にタイヤの試乗を行っている。その一方、某メーカー系ドライビングスクールインストラクターとしての経験は都合30年ほど。

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