MG ZS トロフィー・コネクト・ロングレンジへ試乗 72kWhで439km 安価な純EV

公開 : 2021.12.05 08:25

乗り心地や操舵感は今ひとつ

乗り心地は、舗装の荒れた路面を処理しきれない場面がある様子。ステアリングホイールの反応は鈍く、手のひらへの感触も殆ど伝わってこない。正確性が高い、とはいえないと感じた。

走行時のロードノイズや風切り音は、高速域になるほど顕著に耳へ届く。アダプティブ・クルーズコントロールや衝突被害軽減ブレーキ、レーンキープアシストなど、運転支援システムの装備はうれしいが、過剰な警告音などは耳障りだ。

MG ZS トロフィー・コネクト・ロングレンジ(英国仕様)
MG ZS トロフィー・コネクト・ロングレンジ(英国仕様)

強気の価格設定といえる、MG ZSのトップグレード。純EVで重要な航続距離は、価格には見合った数字といえる。インテリアの知覚品質は及ばないかもしれないが、搭載する標準装備も不足ないほど充実している。

英国では、残価設定型プランの内容も魅力的といえる。プラン次第では、ライバルモデルより英国では安価に所有できると、MGは説明している。

だがMG ZSとして、注目するべきは49kWhバッテリーを搭載したスタンダード・レンジの方。こちらのマイナーチェンジ版は2022年の登場ということだから、改めて評価してみたい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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