中国のアイウェイズ、日本など右ハンドル市場へ意欲 2023年に英国参入計画

公開 : 2022.06.27 18:45

中国の新興自動車メーカー、アイウェイズは、日本や英国など右ハンドル車市場への参入意欲を高めています。

右ハンドル市場に関心 来年には英国参入

中国の自動車メーカー、アイウェイズ(愛馳汽車)は、2023年に英国をはじめとする右ハンドル車市場への参入を目指している。

2017年に設立されたアイウェイズは、現在上海で年産30万台の工場を稼働させ、さらに自社の研究開発センターとバッテリー工場も持っている。欧州本部はドイツ・ミュンヘンにある。

アイウェイズが中国や欧州で販売する電動SUV「U5」
アイウェイズが中国や欧州で販売する電動SUV「U5」

アイウェイズの海外CEO兼戦略副社長であるアレックス・クロースは、「日本を含む東南アジアの右ハンドル車市場と同様に、英国からも大きな関心が寄せられています」と述べている。

「もちろん、これにはいい意味で驚いています。ですから、できる限り早く対応しようとしているのです」

「現在の計画は、すぐにでも英国に進出すること。1年以内にこれを実現すると決めました。厳しすぎる目標かもしれませんが、すでに取り組みを始めています」

計画が実現すれば、アイウェイズは2018年から販売している電動SUV「U5」で英国市場に乗り込むことになるだろう。U5は全長約4700mm、ホイールベース約2800mmで、63kWhのバッテリーを搭載し、航続距離は約400km。すでにドイツなど左ハンドルの欧州14か国では、2020年から販売を開始している。

クロースは、「英国で通用するモデルをどう作るか、またどう適応させるかを検討したい」と述べたが、どのように輸入・販売するかについては明確な言及を避けた。欧州市場では、U5は家電小売大手のユーロニクスを通じて販売されている。

欧州向けのU5の仕様は、中国向けとほとんど変わらない(クロースいわく、「中国で通用するクルマは、どこでも通用する」)が、DABラジオの追加など、使用環境に合わせてさまざまな車載機能の見直しが行われている。

欧州価格は3万8275ユーロ(約545万円)からで、これまでに「約3000台」が販売されたという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジム・ホルダー

    Jim Holder

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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