【新章突入!連載:清水草一の自動車ラスト・ロマン】#27 不人気車はロマンだ!
公開 : 2026.02.06 12:05
自動車はロマンだ! モータージャーナリストであり大乗フェラーリ教開祖の顔を持つ清水草一が『最後の自動車ロマン』をテーマに執筆する、隔週金曜日掲載の連載です。第27回は『不人気車はロマンだ!』を語ります。今回から新章突入です!
こんなに壊れないんじゃ書くことがない!
大貴族号(筆者が所有する先代マセラティ・クアトロポルテ)はまったく壊れない。左リアドアの故障(開かなくなりました)も自然治癒し、現在壊れてるのはハザードだけ。それも今年の車検で修理してもらえば解決だ。
『自動車ロマン≒故障』という信念に従って買ったクルマなのに、こんなに壊れないんじゃ書くことがない。この連載も終了するしかなかろう。無念。

そんなことを考えながら当サイト(AUTOCAR JAPAN)を見ていたら、遠藤イヅル氏の連載(遠藤イヅルのB11型日産サニーカリフォルニア再生&快適化計画)に目が導かれた。
「B11型サニーカリフォルニアか……」
こういう地味で人気のないクルマに萌える気持ち、わからないでもない。個人的にはまだ国産旧車は未経験だが、私もこれまで、数々の不人気車に乗ってきたので、広い意味では同類である。
言うまでもないが、大貴族号も不人気車だ。超絶不人気ゆえに、フェラーリ製エンジンを積んでるのに、たったの200万円だった。不人気パワー恐るべし。不人気車はロマンだ! と言うこともできる。
遠藤氏も、ロマンを追い求めて、B11型サニーカリフォルニアという、超ドマイナー車に行き着いたのだろう。
サンタナぁぁぁぁぁ!?
最後に遠藤氏のプロフィールを読み、強い衝撃を受けた。
『……実用車や商用車を好み、希少性が高い車種を乗り継ぐ。現在の所有は1987年式日産VWサンタナ……』

なにいいいいいいいいいいいーーーーっ!? サンタナぁぁぁぁぁ!?
グーグルで『遠藤イヅル サンタナ』と検索したところ、氏のサンタナは、『Xi5アウトバーンDOHC』であるという。
老いて点火が悪くなった私の心が、圧縮され爆発した。日産サンタナXi5アウトバーンDOHC。それこそ、私が初めて自分のカネで買ったクルマ! それと同じ車種を、今まさに所有している人が、割と身近にいたなんて! まだ面識ないけど!
私の身近にサンタナが生きている。そう思っただけで心の震えを感じる。それは、初恋の女性が割と近所に住んでいることが判明したみたいな感覚だ。
なにしろサンタナは、私のカーマニア人生の原点のようなもの。青春の1ページじゃすまされない、巨大な存在だ。
1984年、22歳の折。父が日産サンタナXi5を購入するも気に入らず、「へんちょこりんなクルマだ。お前が乗れ」と譲られたのである。






















































