フォルクスワーゲン・タイロン(2) 力強い114psのモーター 2列が惜しい1.5 PHEV 推しは2.0Lターボ?

公開 : 2026.02.12 18:10

ティグアンの上に位置する、3列7シーターのタイロン プラグインHVは2列に ソリッドな内装 2tをしっかり引っ張っる114psモーター 快適な乗り心地に自然な操縦性 推しは2.0Lターボ UK編集部が試乗

2tをしっかり引っ張る114psのモーター

3列シートも選べるティグアンの上級モデル、フォルクスワーゲン・タイロン。プラグイン・ハイブリッドのeハイブリッドには、204psか272psが設定されるが、前者でも発進加速は力強い。114psの駆動用モーターが、2t近いボディをしっかり引っ張る。

ハイブリッド・モードでの走りは、バッテリーが充電されている限り滑らかで上質。モーターとエンジンの推移も巧妙で、アクセルペダルへの反応も直感的といえる。回生ブレーキは、アクセルオフで緩やかに効き、ブレーキペダルを踏むと強力になる。

フォルクスワーゲン・タイロン 1.5 eTSI(英国仕様)
フォルクスワーゲン・タイロン 1.5 eTSI(英国仕様)

60km/h程度までなら、加速は穏やかながら、電気だけで走行可能。市街地の移動は、充分に賄えるだろう。高負荷時には、エンジンのノイズがやや目立つかもしれない。

eハイブリッドにも載る、1.5L 4気筒ガソリンターボ単体での最高出力は150psで、最大トルクは25.3kg-m。マイルド・ハイブリッドの1.5 eTSIでは、6速デュアルクラッチATがトルクを活かしてくれるものの、満員時は余裕を感じにくい。

快適な乗り心地に自然な操縦性

ちなみに、204psで四輪駆動の2.0Lガソリンターボ、2.0 TSI 4モーションは0-100km/h加速を6.1秒でこなす。前輪駆動の2.0Lディーゼルターボ、2.0 TDIは9.7秒へ落ちるが、低域トルクが頼もしい。

乗り心地は、MQBエボ・プラットフォームのモデルらしく快適。操縦性も、背の高いSUVとしては自然で優れる。ダイナミックな走りを楽しめるわけではないが、ステアリングは極めて正確で安心感があり、カーブを落ち着いて処理できる。

フォルクスワーゲン・タイロン 1.5 eTSI(英国仕様)
フォルクスワーゲン・タイロン 1.5 eTSI(英国仕様)

eハイブリッドの車重は1948kgあり、旋回時には重さを実感するが、横方向のグリップ力には優れる。1.5 eTSIは200kgほど軽く、より軽快に旋回してくれる。

試乗車には、オプションのアダプティブダンパーが装備されていた。ソフトなモードを選ぶと、舗装のツギハギや速度抑止用のスピードバンプを、滑らかに処理してくれる。Rラインには20インチ・ホイールが組まれ、鋭い揺れが若干伝わってきていたが。

オプションを組めば唸るほどの洗練度

遮音性の高いアコースティックガラスも、試乗車には備わった。高速道路での風切り音などが大きく抑えられ、車内は驚くほど静か。この2つのアイテムを組んだタイロンは、唸るほど洗練された印象を与える。

運転支援システムはひと通り備わり、いずれも高機能。タッチモニター上のメニューから、不要な機能は簡単にオフにできる。

フォルクスワーゲン・タイロン 1.5 eTSI(英国仕様)
フォルクスワーゲン・タイロン 1.5 eTSI(英国仕様)

マトリックスヘッドライトは、テクノロジー・パッケージで得られるアイテムの1つ。高速道路での車線変更などを、ライトの投影で支援してくれるが、お値段なりの効果を筆者は感じなかった。

eハイブリッドの電費は優秀。英国の一般的な交通環境で、実際に電気だけで95km近くを走ることができた。寒い冬場でも、80kmに届くようだ。燃費は、高速道路中心で14.5km/Lほど。もう少し伸びるとうれしい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    役職:常勤ライター
    クルマだけでなく、英国のローカルニュースとスポーツ報道にも精通し、これまで出版物、ラジオ、テレビなど、さまざまなコンテンツ制作に携わってきた。フォルクスワーゲン・グループの小売業者向けニュースウェブサイトの編集者を務めた後、2021年にAUTOCARに移籍。現在はその幅広い経験と知識を活かし、主にニュース執筆やSNSの運営を担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、トヨタGRヤリス。一番のお気に入りだ。
  • 執筆

    ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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