新型シビック・タイプR価格発表! 「FL5」のサイズ/内装/スペックを解説 FK8から10馬力アップ

公開 : 2022.09.01 10:04  更新 : 2022.09.01 10:35

2Lターボ どうやって330馬力?

パワートレインは、先代シビック・タイプRに搭載されていた2.0LのVTECターボの骨格をベースに開発。

ターボチャージャーの刷新などにより、最高出力は330ps/6500rpm、最大トルクは42.8kg-m(420Nm)/2600-4000rpmを発生。

新型シビック・タイプRの前席内装。フロアマットを装着。ホンダはパワーウェイトレシオだけでなく、最高速度もFFモデルNo.1と発表(9/1時点)。
新型シビック・タイプRの前席内装。フロアマットを装着。ホンダはパワーウェイトレシオだけでなく、最高速度もFFモデルNo.1と発表(9/1時点)。    宮澤佳久

先代よりも、10ps/20Nmのパワーアップを果たしている。

これにより、パワーウェイトレシオと最高速ともに先代から進化させ、FFモデルNo.1(9/1時点ホンダ調べ、以下同)を達成したという。

ターボエンジンでは、過給圧を上げて出力値を向上させても、タイプRで重視するレスポンスが犠牲となる。

そこで、先代エンジンの骨格をベースに、タービンの羽根の枚数を減らしながら、コンプレッサーホイールの小径化・タービン側スクロールの小型化を図り、強度・バランスを見極めながら軽量化。あわせてベアリングの構造変更も行いフリクションを低減した。

さらにインテークの管径アップとストレート化による吸入抵抗の低減や、ラジエーター/インタークーラーの冷却性能をアップ。

レスポンスの良さ・力強さ、高回転域までの伸び感を重視し、ターボまわりをトータルで最適化。2.0Lターボでトップクラスとなるツイン・スクロールターボ次元の出力/レスポンスを、軽量なモノ・スクロール・ターボチャージャーで実現した。

ギアボックスは6速MTのみだが、新設計のレバー構造によりシフトレバーの高剛性化と横方向のガタつき成分を排除し、ダイレクト感・節度感の向上を目指した。また、ゲート形状をストレート化させて、5速から4速といった斜めシフト時のスムーズ感を最大化した。

FF最速の鍵、シャシーの進化

フロントタイヤの負担が大きいFFモデルにおいて、旋回限界を高めるためには高い荷重領域でのタイヤパフォーマンスをいかに確保するかが鍵。

今回、FFであるタイプRの荷重移動特性から、最適なタイヤ特性を導き出し、ミシュラン社と共同開発を行い、旋回時最大Gにおいて、FFモデルNo.1を実現した。

ドライブモードは、「コンフォート」「スポーツ」「+R」「インディビジュアル」という4種類。エンジン、ステアリング・アシスト量、サスの減衰量、サウンド、レブマッチ、メーター表示の設定が変更される。
ドライブモードは、「コンフォート」「スポーツ」「+R」「インディビジュアル」という4種類。エンジン、ステアリング・アシスト量、サスの減衰量、サウンド、レブマッチ、メーター表示の設定が変更される。    宮澤佳久

サスペンションの反力をタイヤに伝えるアルミホイールにも新たな技術を投入。

ノーマルタイプのリムに対し、インナー/アウターの形状を反転させた「リバースリム構造」を採用。ホイール・イン側の歪みを低減し、旋回Gや加減速時のタイヤ内側の接地圧を安定させて接地性向上を図り、タイヤの能力を高く引き出した。

また、エンジン出力アップとワイドタイヤの装着に対応し、デュアルアクシス・ストラットサスペンションを進化。

ワイドタイヤの採用によりホイールセンターが外に移動するため、そのままではホイールセンターとキングピン軸の距離(センターオフセット)が増大してしまう。そこで、タイヤの転舵軸となるキングピン軸を外に移動し、センターオフセットの増大を抑制。

あわせてサスペンション・ジオメトリーも最適化し、強大な駆動トルクをしっかりと路面に伝え、狙ったラインを外さない“駆動力タフネス”を実現した。

また、サスペンションアームも剛性・形状のさらなる最適化を行いキャンバー剛性を向上。グリップアップしたタイヤ性能を高荷重領域まで余すことなく発揮できる、タイプRにふさわしいフロント・サスペンションを新設計した。

記事に関わった人々

  • 撮影

    宮澤佳久

    Yoshihisa Miyazawa

    1963年生まれ。日大芸術学部写真学科を卒業後、スタジオ、個人写真家の助手を経て、1989年に独立。人物撮影を中心に、雑誌/広告/カタログ/ウェブ媒体などで撮影。大のクルマ好きでありながら、仕事柄、荷物が多く積める実用車ばかり乗り継いできた。遅咲きデビューの自動車専門誌。多様な被写体を撮ってきた経験を活かしつつ、老体に鞭を打ち日々奮闘中。

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