BYDアット3 詳細データテスト 英国でも快適な乗り心地 先進的なバッテリー 操作面は改善が必要

公開 : 2023.06.10 20:25  更新 : 2023.07.04 00:17

バッテリーから自動車へと業務を拡大したBYDは、欧州進出からほぼ10年で飛躍的に進歩し、中国製EV屈指の快適性を実現しました。今後は、インフォテインメントやドライバビリティの改善にぜひとも期待したいところです。

はじめに

ブランド名にかけて、ビルド・ユア・ドリームを掲げるBYD。その最新モデルが、日本導入も話題になった電動クロスオーバーのアット3だ。

アットセカンドというのは、100京分の1秒を意味し、計測できないくらい短い時間のことだ。BYDはここから、できることの限界を押し上げていこうというのだろう。

テスト車:BYDアット3デザイン
テスト車:BYDアット3デザイン    MAX EDLESTON

アット3の3は、自社製e−プラットフォーム3.0を使用していることから付けられたネーミングだ。そのアット3がちょっと無難なクルマに思えても、今後登場するドルフィンシールはこれよりおもしろいものになりそうだ。

日本同様、欧州でもBYDはEVのみで勝負するが、今後のラインナップは二つのカテゴリーに分類されることになる。ダイナスティシリーズは、中国の王朝にちなんだネーミングが与えられる、より高価でプレミアムなモデルだ。こちらは、英国で販売される予定は今のところない。

もうひとつのオーシャンシリーズは、海の生き物にちなんだネーミングで、ドルフィンとシールのほか、シーガルというモデルが投入される予定の市場もある。それぞれイルカ、アザラシやアシカなどの海獣、カモメを意味する。

今後、BYDが送り出そうとしているラインナップには興味深いものがある。その嚆矢となるアット3の実力を、今回はまず確かめてみたい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Koichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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