新型シトロエンe-C3 低価格EV、今年10月に発売へ 航続距離300km

公開 : 2023.06.19 06:05

シトロエンは、C3のEV版「e-C3」を今年10月にフランスで発売することを明らかにしました。価格を2万5000ユーロ(約385万円)以下に抑え、低価格の中国EVに対抗します。

低価格路線の小型EV 中国メーカーに対抗

シトロエンは今年10月、フランスで2万5000ユーロ(約385万円)以下の価格で、C3のバッテリーEV版「e-C3」を発売する計画を明らかにした。

シトロエンe-C3は、従来のエンジン車のC3と並んで販売される予定だ。シトロエンは、EV版がC3シリーズの主役になると見込んでおり、比較的手頃な価格帯のEVとして期待している。

シトロエンがBセグメントの小型EVを発売する(画像は予想レンダリングCG)
シトロエンがBセグメントの小型EVを発売する(画像は予想レンダリングCG)    AUTOCAR

これまで、欧州メーカーは高価格帯のEVに集中し、中国メーカーは低価格のEVを急速に開発してきた。いずれ欧州で大規模に必要とされるのは後者であろう。

新型e-C3は、「BEVネイティブ」されるプラットフォームを採用するという。このプラットフォームは、従来のCMF-Bを改良したもので、ステランティスではスマートカー・プラットフォームと呼ばれている。

ボディサイズは現行型C3とほぼ同じになる見込みが、今のところ詳細は明らかにされていない。シトロエンは、全長約4000mmで、快適装備と最新機能を備え、航続距離は300km以上になると述べている。

シトロエンにとってC3は重要な車種であり、1993年の発売以来、販売台数は550万台を突破している。

最近シトロエンのCEOに着任したティエリー・コスカス氏は、ステランティス・グループ全体のセールス&マーケット責任者でもある。同氏は新型C3のグレード構成やオプションを簡素化することで、購入時の複雑さを軽減し、スロバキアにあるシトロエン工場での生産効率化も図るという。

また、値引き交渉を減らすために、価格の透明性を確保する方針だ。ただし、価格は「凍結しない」、「交渉の余地はある」とも述べている。

新型e-C3はフランスで発売された後、英国など他の国と地域でも発売される見込みだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事