フォルクスワーゲン、ポルシェを100%子会社化

公開 : 2012.07.06 10:46  更新 : 2017.06.01 00:59

フォルクスワーゲン・グループがポルシェを買収することに合意した。フォルクスワーゲンはポルシェの株式の49.9%を取得しているが、残りの株式である50.1%も買取、最終的に100%子会社化とすることとなった。その金額は、35億ポンド(4,343億円)になる。

この買収は8月1日に実施されるが、フォルクスワーゲンはポルシェの持つ19億ポンド(2,350億円)の負債も負担するので、その総額は54億ポンド(6,7000億円)となる。

「より速くポルシェの自動車事業の戦略を推し進めていくためにも、鍵となる共同プロジェクトをお互いが素早く理解し、魅力的なマーケット・セグメントにおいて成長する機会を作りだすことになろう。そのためにわれわれは統合という事業を加速していく必要がある。また、日々の強力をシンプルにすることは、フォルクスワーゲンとポルシェにとってより仕事に集中できるという結果を生み出すことになろう。」とフォルクスワーゲンのCFO、ハンス・ディーター・ペッチは語っている。

もちろん、この魅力的なマーケット・セグメントとは何であるかは明らかにされていない。しかし、しばしば議題に上るフォルクスワーゲン・ポルシェのミッド・エンジンのロードスターなどが予想される。また、アウディで開発されるエントリー・エベルのロードスターという話もある。

かつて、ポルシェは巨大なフォルクスワーゲン・グループを乗っ取ろうと、3年以上の年月を費やした。2009年1月には、ポルシェはフォルクスワーゲンの持ち株比率で50%以上を有したこともあった。その時には、最終的に75%を取得するとしていた。しかし、フェルディナンド・ポルシェの孫でありフォルクスワーゲン・グループの最高権威であるフェルディナンド・ピエヒの抵抗に会い、しかもポルシェの資金繰りが厳しくなったことから、逆に2009年10月にフォルクスワーゲンはポルシェの株式の49.9%を取得するに至っていた。

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