フォルクスワーゲン新型『IDポロ』発表 開発手法を一新した次世代EV、約470万円から欧州導入

公開 : 2026.05.01 11:45

フォルクスワーゲンが新型の電動ハッチバック『IDポロ』を発表しました。欧州では今夏より2万4995ユーロ(約470万円)で販売開始予定。先進技術を搭載しつつ、ブランドの伝統へ回帰した次世代EVです。

すべてが新しいEVモデル

フォルクスワーゲンが新型EV『IDポロ(ID.Polo)』を発表した。EVラインナップにおける大規模な刷新の「ほんの始まりに過ぎない」とされている。

欧州Bセグメントでのシェア獲得において不可欠とされており、フォルクスワーゲンのEV販売を後押しすることになるだろう。直接的な競合車としてはルノー5 Eテックやフィアット・グランデ・パンダなどが挙げられる。

IDポロ
IDポロ    フォルクスワーゲン

新型IDポロは、デザイン責任者アンドレアス・ミント氏の指揮により、従来の内燃機関搭載モデルに近い新たなデザイン言語を取り入れたモデルだ。2023年公開の『ID.2allコンセプト』を踏襲している。

フォルクスワーゲン・グループは新世代の小型EVファミリーとして、IDポロ、クロスオーバーの『IDクロス』、そしてきょうだいブランドのクプラ・ラヴァルとスコダ・エピックの計4車種を展開していく。いずれもスペインで生産される予定で、IDポロはマルトレル工場で組み立てられる。

IDポロは今年の夏に欧州で発売予定で、価格は2万4995ユーロ(約470万円)からとなっている。ルノー5 Eテックとほぼ同等で、フィアット・グランデ・パンダよりわずかに高い価格設定だ。

「ポロ」を名乗る理由

IDポロで注目すべき点の1つは車名だ。フォルクスワーゲンのEVモデルとして初めて、2019年の『ID.3』導入以来使用されてきたナンバリング方式を廃し、内燃機関車と同様のネーミングを採用した。

既存の『ポロ』は販売が継続され、構造的にはほぼ無関係ながら、両モデルはきょうだい車として扱われる。今年後半にクロスオーバーのIDクロスが続く予定であり、『ID.4』はまもなくマイナーチェンジを受ける際に『IDティグアン』へと名称変更される見込みだ。

IDポロ
IDポロ    フォルクスワーゲン

フォルクスワーゲンは、こうした名称変更の理由として、購入者がモデルの違いや関連性を識別できるようにするためだと説明している。

トーマス・シェーファーCEOは以前、AUTOCARに対し、「ポロやゴルフといった名称は深く根付いています。品質、親しみやすい新技術、そして伝統を象徴しており、わたし達はそれらの資質をEV時代へと引き継いでいきたい」と述べていた。

開発アプローチを一新

IDポロのボディサイズは、全長4053mm、全幅1816mm、全高1530mm、ホイールベース2600mm。内燃機関車のポロとほぼ同じサイズだが、MEBプラス・プラットフォームを採用しているため、「室内はゴルフ並みの広さ」だと、技術責任者のカイ・グリューニッツ氏は述べた。

トランクの下に備わった収納スペースが特徴的で、ここにはベビーカーを収納できるだけの十分な深さがあり、トランクの総容量を441Lまで拡大している。グリューニッツ氏によると、このスペースは偶然生まれたものではなく、当初から実用性に重点を置いて開発されているという。

IDポロ
IDポロ    フォルクスワーゲン

「IDポロの開発にあたっては、お客様が日常生活で実際にどのようにクルマを使うかについて深く考えました。わたしが父親になった時、ポロを所有していましたが、都市部に住んでいたため基本的には十分だったものの、車内にベビーカーを積むのはほぼ不可能でした。そこでIDポロの開発にあたり、もっと良くできないだろうかと自問したのです」

実際、シェーファー氏によれば、ID.3などこれまでのEVモデルに対する顧客からのフィードバックが反映されているという。エンジニアが「購入者が求めているだろう」と考える「機能や要件」を羅列するのではなく、「実際にこのクルマを運転するのは誰か?」という視点から開発を始めるようになったのだ。

シェーファー氏は、これにより焦点が極めて明確になり、「開発の進め方が一変しました。より迅速に、より集中して、現実により近い形で進められるようになりました」としている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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