徹底解説

2016.08.25

ホンダNSX

目にしたこともない、耳にしたこともない技術が、一台の新型車にこれほど多く取り入れられるとは、やはりNSXは違う。

ホンダのエンジニアたちの強いこだわりが、このクルマの内部にはひしめき合っているのだ。

ーーミドシップのエンジンは、前2基、後ろ1基のモーターにアシストされ、2.9秒で100km/hを超える。アクセル・オフすれば各モーターが独立してマイナストルクを制御し、トルクベクタリングを行う。サブフレームはなかが中空になっていて、空気の通路として冷却システムの一部になっている。ーー

こんなクルマが本当に存在するのだろうか。

英国で今なお最高のスポーツカーに数えられるNSXが、2代目となってわれわれの前に登場した。
 

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エクステリア

新型NSXは、いささかフロントフェイスの印象ばかりで語られがちだが、スーパースポーツは街なかで遭遇したときの存在感がものを言う。

真横から見たNSXは、前後異形タイヤを強調する力強いキャラクターラインとキャビンフォワードのルーフラインを融合させたスタイリングになっている。テールに向かいながらリフトしていく姿はハイ・パフォーマンスカーそのものだ。

ミラーは、非常に薄いブレードアームに保持され、サイドインテークへ向けて空気の流れを整流する。横一文字のバーのようなドアハンドルは、フロント側を指先で押し込むとシーソーのように反対側がせり上がる仕組みになっている。ドアの開閉だけで特別なモデルと感じさせるクルマは、それほど多くはないだろう。

ボディサイドの空気の流れに一役買っているのはフローティング・リアピラーという機能だ。これはルーフラインから張り出した構造になっており、パワートレインの熱排気に貢献する。

現代のホンダを象徴するデザインが、フロントのジュエルアイLEDヘッドライトで、6個の独立したLEDが寄り合って独特の表情になっている。反対にリアは線上に並んだLEDテールランプが精悍なリアビューを演出している。

ボディサイズは全長x全幅x全高が4490x1940x1215mm。フェラーリ488GTBと比較すると全長が-78mm、全幅が-12mm、全高が+2mmというサイズで、NSXのコンパクトさが際立つ。
 
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