コラム&エッセイ

2017.03.20

クルマ漬けの毎日から

[編集部より]

フェラーリやベントレーを購入する人たち。新車を購入するときは、どんな気持ちなのでしょうか? 今週のクロプリー編集長は、その辺りを取材中です。

フェラーリの買い方、ベントレーの買い方

The idea of buying a ‘serious’ car

 
今週、フェラーリを買うことについて書いていたら、まったく落ち着かない気分になった。このところずっと、高級でエキゾチックな「本気のクルマ」を買うことを考えないようにしてきたからなおさらだ。フェラーリの最近のラインナップから選ぶとしたら、たぶんFFだろう。というのも、編集部(英国版)では2年前にFFの長期テストを実施し、それが忘れられない体験になっているからだ。といっても、エントリーレベルのスペックでも私には高すぎる価格帯が問題になるだろう。

 
それでも、今回の取材でラードレー・モーターズのマイク・ホイーラー(それにエンツォ・フェラーリの等身大パネル)と久しぶりに再会できて楽しかった。ホイーラーがまだ駆け出しのセールスマンだった1986年に、私は彼からフェラーリ308 GTBを買った。ホイーラーはその後もずっとこの仕事に携わっている。彼は当時から客の心をつかむのがうまいセールスマンだったが、私はこの時、いったんは308を買うのをやめようとしていた。というのも、フェラーリを手に入れようなどと本気で考えるのはとんでもないことのように思えたからだ。

最終的に買う決心がついたのは、友人のギャビン・グリーンの永遠に不滅のひと言のおかげだった。ギャビンは私が購入を躊躇していると聞いて、こう言った。「フェラーリを手に入れるチャンスに恵まれたら、だれもそのチャンスを逃そうとは思わないよ」 確かにギャビンは正しかった。

 

 
もし最近の経験を判断材料にしてよいならば、編集部(英国版)のベントレー・ベンテイガが通りすがりの人たちを魅了する力には、いっこうに衰えの兆しが見られないと言える。今日、ベンテイガでロンドンの中心部へ出かけたが、このクルマのことで一日に声をかけられた回数が過去最高になった。ハイドパークの南にあるガソリンスタンドでは、居合わせたSUVオーナーたち4人(2台のレンジローバーと1台のBMW X6)にベンテイガの走りの特徴を訊ねられた。このクルマがどれほど洗練されているかをあれこれ話して盛り上がっていたところ、みかねたレジの担当者が私たちのところにやって来た。だが、結局彼も私たちの輪に引き込まれてしまった。

 
それから、ハロッズの前の横断歩道で、豪華な毛皮のコートを着た女性がベンテイガのウインドウをコツコツとたたいて、いちばん近いベントレーの販売店を教えてほしいと話しかけてきた。彼女の夫は(夫妻はドゥバイに住んでいる)、ロンドンで乗るクルマとしてベンテイガを買おうとしているが、もう何日もかかっていると言う。それで、バークレースクエアの近くにある大規模ディーラーのジャック・バークレーへ行く道を教えた。もしかしたら、販売店から紹介料をもらえるかも……。

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)


AUTOCAR 英国版 編集長 スティーブ・クロプリー

オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。新しく独特なものなら何でも好きだが、特に最近はとてつもなくエコノミカルなクルマが好き。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。
 
 
 

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