【食とクルマ、ふたつの美】石井昌道がマクラーレン・アルトゥーラ・スパイダーで伊勢志摩ドライブ

公開 : 2025.03.11 12:00

路面を手で触っているかのよう

高速道路、市街地を経てワインディングロードに足を踏み入れる。

さまざまな路面に遭遇したが、乗り心地が望外にいいことに驚かされた。MCLA(マクラーレン・カーボンファイバー・ライトウェイト・アーキテクチャー)をコアとするボディの剛性感が圧倒的に高く、それゆえサスペンションがしっかりと仕事をしてスムーズにストロークしているからだ。

さらに、プロアクティブ・ダンピング・コントロールによってアクティブにダンパーの減衰力が変化するから、路面を問わずにしなやか。ここまで2時間ほどのドライブだがまったく疲れを感じない。

コーナーでは、これ以上はないというぐらいに濃厚なステアリングインフォメーションがまず印象的だった。路面が良好でタイヤがしっかりとグリップしているのか、それともザラザラとしていて多少は滑りやすいのか、手で直に触っているかのようにわかりやすい。正確に状況を把握できているから自信をもってコーナーに侵入していける。

サスペンションはあいかわらずしなやかだが、ロールをほとんど感じさせずにコーナーをクリアしてしまうのは、ことのほか重心が低いからだ。プラグイン・ハイブリッドのバッテリーなど重量物のレイアウトを考え抜いた結果、一般的なミドシップ・スーパースポーツよりも低重心。そのうえで軽量化にも取り組んでいる。

ハンドリングはほぼニュートラル。ノーズの重さをまるで感じさせず、ステアリング操作に対してリニアに向きをかえ、とてつもないスタビリティの高さで安心してアクセルを踏み抜かせてくれる。エアロダイナミクスの効果が高く、速度が上がれば上がるほど路面に吸い付いていく感覚も強い。理想的なコーナリングマシンなのだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    石井昌道

    Masamichi Ishii

    1967年生まれ。自動車専門誌の編集部員を経てモータージャーナリストへ。ワンメイク・レースへの参戦も豊富で、ドライビング・テクニックとともにクルマの楽しさを学んできた。国産車・輸入車のいずれの知識も幅広く、ジャンルを問わない執筆活動を行う。最近では、エコドライブの研究、それを一般ドライバーへ広く普及させる活動に力を入れている。
  • 撮影

    小川和美

    Kazuyoshi Ogawa

    クルマ好きの父親のDNAをしっかり受け継ぎ、トミカ/ミニ四駆/プラモデルと男の子の好きなモノにどっぷり浸かった幼少期を過ごす。成人後、往年の自動車写真家の作品に感銘を受け、フォトグラファーのキャリアをスタート。個人のSNSで発信していたアートワークがAUTOCAR編集部との出会いとなり、その2日後には自動車メディア初仕事となった。

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