アウディQ5はディーゼルがベストバイ? モデル全体に漂う中庸の美学【日本版編集長コラム#91】

公開 : 2026.07.19 12:05

AUTOCAR JAPAN編集長ヒライによる、『日本版編集長コラム』です。最近乗ったクルマの話、取材を通じて思ったことなどを、わりとストレートに語ります。第91回は『アウディQ5』のディーゼルがテーマです。

3代目は2024年9月にドイツ本国でデビュー

ドイツで販売絶好調だという『アウディQ5』。2009年に初代が登場し、累計160万台を販売したことで一躍アウディの中心モデルに。2017年に2代目が登場し、こちらは110万台に留まったものの、2024年9月デビューの現行3代目にも大きな期待がかかる。

日本では昨年7月に発売開始。今年4月には早くもインターフェイスなどの一部改良が行われた。ちなみに台数で言えば、日本はもうひとサイズ小さい『Q3』のほうが売れていて、こちらも新型が5月より日本販売開始となっている。

今回の取材車はディーゼルモデルの『アウディQ5 TDIクワトロ150kWアドバンスド』。
今回の取材車はディーゼルモデルの『アウディQ5 TDIクワトロ150kWアドバンスド』。    平井大介

Q5に関しては昨秋に試乗会で『SQ5スポーツバック』を取材。同日に試乗したEVである『A6 eトロン』の印象がよすぎて、ガソリンモデルであるSQ5が古く感じてしまった……というような話を当コラムでも書かせて頂いた。

そして『Q5のベストバイはこの日は乗れなかった通常ボディのディーゼルだと思った(機会があれば検証したい)』とも記しており、今回はその機会がやってきたというわけだ。

改めて現行Q5のラインナップを確認しておこう。

●Q5 TFSIクワトロ150kWアドバンスド:2L直列4気筒ターボ/787万円
●Q5 TDIクワトロ150kWアドバンスド:2L直列4気筒ディーゼルターボ/815万円
●SQ5:3L V型6気筒ターボ/1063万円
●Q5 スポーツバックTFSIクワトロ150kWアドバンスド:2L直列4気筒ターボ/822万円
●Q5スポーツバック TDIクワトロ150kWアドバンスド:2L直列4気筒ディーゼルターボ/850万円
●SQ5スポーツバック:3L V型6気筒ターボ/1098万円

今回取材したのが2番目に書いた、通常ボディのディーゼルターボ。4月の一部改良発表前に登録された車両である。

ドイツの質実剛健道具車っぽくて好印象

『デイトナグレーパールエフェクト』という9万円のオプションカラーを纏う、いかにもドイツの質実剛健道具車っぽくて好印象しかない取材車。さらにアルミホイール、スポーツシートなどで構成される26万円の『Sラインパッケージ』と、10万円の『ライティングパッケージ』も装着される。

Q5のディーゼルは2代目から日本に導入されている。3代目の発表会でラインナップされるのを聞いた時は今どきディーゼル? と疑問に思ったが、実はQ5は全車に『48V MHEVプラス』と呼ばれる48Vのマイルドハイブリッドを搭載している。車名からそれがわからない、アピールしていないのは意外で、今回も乗り始めてから思い出したほどだ。

Q5は全車に『48V MHEVプラス』と呼ばれる48Vのマイルドハイブリッドを搭載する。
Q5は全車に『48V MHEVプラス』と呼ばれる48Vのマイルドハイブリッドを搭載する。    アウディ・ジャパン

それを実感したのは車庫入れの時で、エンジンは完全に停止し、毎回ほぼEV走行での駐車となった。ハイブリッドを名乗ってもすぐにエンジンがかかるクルマが多い中、その実用性の高さに感心した。特に閑静な住宅街で重宝するだろう。

ボディサイズは全長4715mm、全幅1900mm、全高1655mm、ホイールベース2820mmで、車両重量は2040kg。日々使用していると今どきのSUVとしては、コンパクトにも感じ、街中での取り回しも良好。その一方で室内は広大さを感じさせるのは好印象だった。

ちなみにQ5にスポーツバックが設定されるのは2代目からで、新規顧客が多いというQ5では強い武器になりそうだが、個人的には中途半端に感じてしまうので、通常ボディのほうが好みだ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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