最小ジープ「レネゲード」 PHEVの4xeはどんな人に最適か? 伊藤梓が検証

公開 : 2021.12.06 11:40

「おっ」と思った、走り出し

ジープ・レネゲード・トレイルホーク 4xeは、最強のオフロード性能を誇るトレイルレイテッドモデルではあるが、今回はオフロードはひとまず置いておいて、PHEVの性能をしっかり確かめるために、都内の街中で試乗をすることにした。

まずは運転席に座って、レネゲード特有のポップなインテリアを楽しみつつ、クルマを発進させていく。

乗り出してすぐに「おっ」と思ったのは、スムーズなその走り出し。停止した状態からスタートする時には、おもにモーターが使われるので、低速からの発進は滑らかで力強いトルクが溢れてくるのを感じることができる。

PHEVモデルを運転することで、自分がこれまで抱いていたレネゲードのポップで元気なイメージから一転、そのスムーズな加速感や車内の静かさに、ワンランク上のモデルに乗っているかのような感覚になる。

PHEVのバッテリーなどによって、車重が重くなっていることも効いているようで、乗り心地もしっとりとして、心地よく運転することができる。

これまで、レネゲードは、その見た目からもポップで快活なモデルだと思っていたが、PHEVモデルの落ち着きのあるその振る舞いをみて「さらに幅広い層にしっくりくるモデルかも」と感じた。

レネゲードが従来持っている、素直で楽しいドライブフィールや高いオフロード性能はそのままに、さらに上質さがプラスされたような印象だ。

EV走行モードにして街中をくるくると走り回りながら、「コンパクトSUVとPHEVの組み合わせは抜群かもしれない」と思うようになった。

都内のような細い路地や狭い駐車スペースでも気を使わずどんどん入って行けるし、大きな買い物をした時でもたっぷりと荷物を搭載できるスペースもある。

しかも、満充電の際、約48kmはモーターのみでEV走行することができるから、家で充電しておけば、日々の通勤や買い物などの短距離であれば電気だけでまかなえてしまう。

もちろん遠出したりする時にはガソリンもあるし、ドライバーには煩わしさや懸念が少なく、気軽に使えるのもいいところだ。

ジープ・レネゲード 4xe 公式サイトをみる

記事に関わった人々

  • 執筆

    伊藤梓

    Azusa Ito

    クルマ好きが高じて、グラフィックデザイナーからカーグラフィックの編集者へと転身。より幅広くクルマの魅力を伝えるため、2018年に独立してフリーランスに。現在は、自動車ライターのほか、イラストレーターとしても活動中。ラジオパーソナリティを務めた経験を活かし、自動車関連の動画などにも出演している。F1が大好きで、いつか全戦現地観戦するのが夢。
  • 撮影

    宮澤佳久

    Yoshihisa Miyazawa

    1963年生まれ。日大芸術学部写真学科を卒業後、スタジオ、個人写真家の助手を経て、1989年に独立。人物撮影を中心に、雑誌/広告/カタログ/ウェブ媒体などで撮影。大のクルマ好きでありながら、仕事柄、荷物が多く積める実用車ばかり乗り継いできた。遅咲きデビューの自動車専門誌。多様な被写体を撮ってきた経験を活かしつつ、老体に鞭を打ち日々奮闘中。

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