日本未発売の1/64モデルをフライング紹介! 今注目の『オールモストリアル』とは【長尾循の古今東西モデルカーよもやま話:第21回】
公開 : 2026.07.22 11:45
元モデル・カーズおよびカー・マガジン編集長である長尾循による、古今東西モデルカーに関する月イチのコラムです。第21回は、最近注目が集まる『オールモストリアル』の日本未発売1/64モデルを、フライング紹介します。
昨今のスケールは百花繚乱の様相
ミニカーの世界では、古くから縮尺1/43というのが標準的スケールと言われてきました。これは鉄道模型の縮尺に足並みを揃えたものと言われ、現在でも大きな主流であります。
それに対しトミカやマッチボックス、ホットウィールなどの手頃な価格と大きさのミニカーは『3インチミニカー』などと呼ばれ、もともとは年少者向けの玩具というスタンス。

その縮尺も統一されたものではなく、共通の箱に収まるようにバスやトラックなどの大きな車両は縮尺小さめ、逆に軽自動車などは縮尺が大きめという、いわゆる『箱スケール』と呼ばれるものです。
3インチミニカーという通称は、スケールじゃなくてミニカー自体の大きさ(おおむね7〜8センチ)からでした。
……というのがひと昔前までの話。割とシンプルでした。
しかし昨今ではミニカーの世界も多様化し、量産ミニカーとしてはほぼ上限と言える1/12、もうひとつのスタンダードスケールとなったちょっと大きめの1/18、逆に3インチ系とほぼ同程度のサイズながら、大人の鑑賞とコレクションにも耐えうる正確な1/64統一スケールのミニカーがブームといえるほどの活況を呈しており、まさに百花繚乱の様相となっております。
ちなみにこの1/64スケールを世界標準スケールとして確立した立役者が、実は日本の京商だったりするのはミニカー好きにとってはよく知られた話ですね。
ハイパースポーツカーブランド『パガーニ』とは?
閑話休題。今回ご紹介するのは1/64スケールのミニカーの新作、『パガーニ・ゾンダF』です。
スーパーカーに詳しい方以外、パガーニという名前はあまり馴染みがないかもしれませんが、これはランボルギーニのデザイナーとして活躍していたオラチオ・パガーニ氏が(当時はカウンタック・アニバーサリーなどを担当しました)1992年に設立した自動車メーカーです。

1999年のジュネーブ・ショーで同社初の市販車となるゾンダC12を発表したのを皮切りに、2011年にはウアイラ、2022年にはウトピアと、超弩級のハイパースポーツカーを送り出していますが、いずれも顧客のオーダーに応じて如何様にも仕上げることが出来、生産台数もごく少数、もちろん価格も1台何億円という世界。
高級車とハイパースポーツという差こそあれ、パガーニの送り出すクルマは戦前のブガッティ・ロワイヤルにも匹敵するとんでもない存在といえましょう。
パガーニ・ゾンダFの実車は、2005年のジュネーブ・ショーで発表されました。パワーユニットにはメルセデス・ベンツ/AMG製6LのV型12気筒が使われており、実車の生産台数はわずか25台と言われております。
ちなみにアルゼンチン出身のオラチオ・パガーニ氏は同郷の伝説的レーサー、ファン・マヌエル・ファンジオ氏に傾倒しており、開発にあたっては同氏をアドバイザーとして招聘したとのこと。ということで、車名の最後につけられた『F』の文字はファンジオ氏の頭文字であります。













