キャデラックCT5を体験 デジタル世代が感じる「セダン像」 推しグルマになったワケは?

公開 : 2022.12.01 17:30

お気に入りのセダンライフ どんな感じ?

世界の自動車市場を席巻するSUVは、スポーティでオンロードとオフロードのどちらにも対応する多様性が人気の理由だ。

それゆえ今どきのセダンは時代の潮流をつかみ、スポーティを強調するのは自然な流れといえる。

CT5は、本格スポーツカーに劣らない走りやスタイリッシュなデザイン性を追求し、スポーティとラグジュアリーを見事に融合。ヤングジェネレーションからジェントルマンまで幅広い層の心を揺さぶる魅力を備えた。

ではどんな利用シーンを想定しているのだろうか、イケダンのライフスタイルに合わせてロケを決行。

まずは都内への通勤。車両とジャケット姿の相性は抜群、朝から気分が上がりそうだ。

仕事の合間のワークアウトへ誘う足としても文句なし、運動用のアウトフィットにもさりげなくマッチする。

そして休日、遠方に繰り出して過ごすアウトドアでも。キャンプやサーフィン、釣りやゴルフ……CT5のインスタ映えは必至である。

キャビンとラゲッジスペースが分かれているため、汚れたギアの収納も気にならない。また後席の背もたれが6:4の分割可倒式となっているため、荷室と繋げることで長物の搭載も可能だ。

都会の狭い道や普段使いの走行、高速道路での渋滞やロングドライブなど、どんなシチュエーションでもハンドルを握りたくなるのは、このモデルの柱のひとつである先進性に起因する。

最新技術とクラフトマンシップ キャデラックの真骨頂

ADAS(先進運転支援システム)は、危険を感知した場合にドライバーに注意を促し、必要ならば自動的にサポートも。また、設定した車間距離を維持するアダプティブクルーズコントロールもしかり、運転の負担を軽減してくれる。

上質な作りだと一目でわかる車内は静粛性を極めており、Bose製サラウンドシステムの音響効果が最大限に引き出される。

品質や細部へのこだわりは素材を見れば一目瞭然。インテリアの装飾パネルには軽量で耐久性のあるカーボンファイバーを採用する。ウェスパーベージュにジェットブラックでアクセントを付けた上質なレザーシートはツートーン仕上げ。

車載インフォテインメントはダッシュボード中央に配されたタッチディスプレイで直感的に操作可能。ITデバイスに囲まれて育ったデジタルネイティブ世代にも支持されそうだ。

このように緻密でハイスペックな高級セダンだが、若者の価値観やライフスタイルに調和するような気がする。

アメリカ人Z世代の奇妙なセダン推しの流れは、日本にもやってきそうだ。ぜひ、若い世代にこの車両の魅力を知ってもらいたい。

キャデラックCT5 スペック

スポイラーデザインのトランクリッドや高級感溢れるテールパイプなど、卓越した意匠が散りばめられるリアビュー。過度な演出を控え、伸びやかさとエレガントさを兼ね備えている。

価格:690万円~ ※スポーツは770万円~
全長:4925mm
全幅:1895mm
全高:1445mm
車両重量:1760kg
エンジン形式:1997cc直列4気筒ターボ
最高出力:240ps/5000rpm
最大トルク:35.6kg-m/1500-4000rpm
ギアボックス:10速オートマティック
駆動方式:全輪駆動(選択式)
乗車定員:5名

▶️キャデラックCT5 公式サイトを見る
▶️キャデラック・ブランドサイトを見る

記事に関わった人々

  • 執筆

    小原れみ

    大学在学中に創刊されたアメリカの自動車カスタム文化を紹介する雑誌に影響を受け、インターンシップを経て編集部員に。1996年よりフリーランスのライターに転向。米国車やカスタム車両専門誌の執筆を中心にアメリカン・カルチャー全般を担当する。愛車は、熟練ビルダーである夫の指導を受けてフレーム製作から始めた1932年式フォードのホットロッド。無類の工具&ネジ好き。
  • 撮影

    宮澤佳久

    Yoshihisa Miyazawa

    1963年生まれ。日大芸術学部写真学科を卒業後、スタジオ、個人写真家の助手を経て、1989年に独立。人物撮影を中心に、雑誌/広告/カタログ/ウェブ媒体などで撮影。大のクルマ好きでありながら、仕事柄、荷物が多く積める実用車ばかり乗り継いできた。遅咲きデビューの自動車専門誌。多様な被写体を撮ってきた経験を活かしつつ、老体に鞭を打ち日々奮闘中。
  • 編集

    徳永徹

    Tetsu Tokunaga

    1975年生まれ。2013年にCLASSIC & SPORTS CAR日本版創刊号の製作に関わったあと、AUTOCAR JAPAN編集部に加わる。クルマ遊びは、新車購入よりも、格安中古車を手に入れ、パテ盛り、コンパウンド磨きで仕上げるのがモットー。ただし不器用。

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