【現実世界で使えるかどうか】スバル次世代アイサイト 本当に使えるのか? 疑似交差点で体験してみた

公開 : 2020.09.15 05:50

スバルの真骨頂である、アイサイトが2020年10月15日発売の新型「レヴォーグ」から刷新されます。三次元地図とGPSを活用したアイサイトXの他、標準装備の次世代アイサイトも性能アップ。その実力のほど確認しました。

スバルの次世代アイサイトとは何か?

text:Kenji Momota(桃田健史)

新型「レヴォーグ」から採用される、次世代アイサイト。

その実力については、2020年8月のレポートでは、高速道路を想定したアイサイトX実体験の模様をお伝えした。

今回は、交差点など市街地を想定して体験だ。その模様を詳しくご紹介したい。

まず、次世代アイサイトとアイサイトXの違いについて触れておきたい。

スバルは、予防安全技術に関する技術として、2008年からアイサイトという名称を採用している。その後、性能の向上に伴い、バージョン2、さらに現行車ではバージョン3に進化した。

ハードウェアとしては、日立オートモーティブシステムズ製で2つのカメラを人間の目のようにして使う、ステレオカメラ方式を用いてきた。

一方、次世代アイサイトはアイサイトバージョン4ではなく、ハードウェアやソフトウェアなどを刷新した、まったく新しいモノだ。これまでスバルが蓄積してきた、様々なノウハウを活かしつつも、モノ自体が違うのだ。

スウェーデンのヴィオニア製となり、カメラのイメージセンサーや画像認識に関する半導体などはアメリカ製だ。

車内の装着位置はこれまでのアイサイトと同じだが、モノとしてはひと回り小さくなっており、視界をあまり妨げない。

次世代アイサイトは、新型レヴォーグでは全グレードで標準装備となる。

次世代アイサイトどんな時に役立つ?

一方、アイサイトXはプラス35万円のオプション設定。高速道路で三次元地図とGPSから情報を照らし合わせる。

機能としては、料金所付近での自動的に減速し、高速コーナーでも安全な速度まで減速する。また、渋滞時を想定して約50km/h以下でハンズオフ走行が可能。前車が動き出すまでハンズオフ状態で自動停止を続けて、前車が動くと自動的に発車する。

では、市街地での性能はどうか?

キーポイントは、ステレオカメラの性能向上と、新たに加わった前方向けのミリ波レーダーである。

現行アイサイトでは、斜め後方から接近するクルマに対して、ドライバーにアラートを出すために、車両後部の両サイドに周波数帯域24GHzのミリ波レーダーを装着している。

次世代アイサイトでもこの機能を継承した上で、車体前部の両サイドに検知精度が高い周波数帯域77GHzのミリ波レーダーを採用した。

では、シチュエーション別に見てみる。

交差点では、大きく3つのケースがある。

1つめは、右折時での対向車の検知。自車速度が1km/hから約20km/hで作動。

2つめは、右左折時の歩行者の検知。自車速度が10km/hから約20km/h以下で作動。

3つめは、目の前を自転車が横切った場合の検知。自車速度が約20km/kmから60km/h以下で作動。

これらすべて、旧型比で2倍に広角化したステレオカメラのみで対応する。

おすすめ記事

 

自動車ニュースの人気画像