【まったく別物】新型レヴォーグ・プロトタイプ サーキットで試乗してみた 「異次元の走り」に嘘はない?

公開 : 2020.09.15 00:00

「異次元の走り」という大胆なキャッチコピーを打つ、スバル新型レヴォーグ。発売前のプロトタイプをサーキットに持ち込み、車体やエンジンの性能を確認しました。どのような体感となったのが、詳しく報告します。

レヴォーグ・プロト 走行体験第2弾

text:Kenji Momota(桃田健史)

2020年10月15日の日本国内発売開始を前に、スバル新型「レヴォーグ」プロトタイプに再び乗った。

初乗りは、2020年8月に茨城県内の一般財団法人 日本自動車研究所のテストコース。今回は、サーキットでの全開走行だ。

レヴォーグのベースにあるのは、旧来の「レガシィ」が築き上げてた、ツーリングワゴンというクルマ、つまりはグランドツーリング思想。
レヴォーグのベースにあるのは、旧来の「レガシィ」が築き上げてた、ツーリングワゴンというクルマ、つまりはグランドツーリング思想。    スバル

走りの体験談に移る前に、改めて新型レヴォーグの生い立ちについて触れておきたい。

初代の発売開始は2014年4月。スバルとして全く新しいモデルラインナップとして登場した。

背景にあるのは、スバル(当時の富士重工業)が2010年代初頭から本格化させた、事業戦略のアメリカシフトだ。

企業としての成長を考えると、最も大きな可能性を秘めたアメリカを最優先として、それまでの商品企画を大きく見直した。

その反動として、「ほぼ日本専用車」という考えのもと、レヴォーグが企画された。

ベースにあるのは、旧来の「レガシィ」が築き上げてた、ツーリングワゴンというクルマ、つまりはグランドツーリング思想だ。

より遠くまで、より早く、より快適に、より安全に。スバルとして多くのユーザーに「心からツーリングを愉しんでもらいたい」という気持ち。

こうしたグランドツーリング思想とサーキット走行。なんだか、相反するように思えるが、実際に走ってみて、なにがどうわかったか、それともわからなかったのか?

改めて感じた 「軽くて雑味がない」

スタンダードモデルがGTとGT EX。スポーティさと上質さを兼ね備えたハイグレードモデルがGT-H とGT-H EX。

そして最上級モデルがSTIスポーツとSTIスポーツEXというラインナップだ。

新型レヴォーグSTIスポーツ、現行レヴォーグSTIスポーツ、そして再び新型に戻ってGT-Hの3車種にサーキットで試乗した。
新型レヴォーグSTIスポーツ、現行レヴォーグSTIスポーツ、そして再び新型に戻ってGT-Hの3車種にサーキットで試乗した。    スバル

今回は3種類のレヴォーグを試乗した。

順序としては、新型レヴォーグSTIスポーツ、現行レヴォーグSTIスポーツ、そして再び新型に戻ってGT-Hだ。

発売前ということで、初回の試乗時と同じく、今回もプロトタイプという扱いだ。

試乗の舞台は、千葉県の内房にある、袖ケ浦フォレストレースウェイ。

全長約2.4kmで、コーナー数は14。高低差は少ないが、全長約2kmの茨城県筑波サーキットと比べると、緩やかな起伏がある中、半径の大きな高速コーナー、スピードがのるS字コーナー、さらに直角コーナーやヘアピンなどを織り交ぜており、量産車の性能チェックにはもってこいのコースレイアウトだ。

まず、新型レヴォーグSTIスポーツで、ドライブモードセレクトをCOMFORTにセットした。

コースインにて、すぐに出た言葉が「やっぱり、軽いし、雑味がない」だった。

アクセルを軽く踏み込んで、しっかりとトルクが立ち上がるのが、実に軽快だ。

エンジンとトランスミッションからの、また路面からの振動や少なく、車内の空気感がすっきりしている。こうした感じを、自動車業界では「雑味がない」と表現する。

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