マクラーレン・セナ、日本初披露　「SENNA／セナ」にちなみサーキット重視

公開 : 2018.05.23 11:40　　更新 : 2018.05.23 17:29

マクラーレンの新たなアルティメット・シリーズの最新作として送り出された「SENNA／セナ」が日本でお披露目されました。公道も走れる究極のサーキット仕様と謳われるだけに、すべての造りはレーシング・マシンそのもの。そのすべてをご紹介しましょう。

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注目のマクラーレン・セナの日本お披露目が増上寺大殿前で行われた。

ジャパン・ローンチに際し本社からチーフエンジニアのダン・パリ―・ウイリアムズ（左）とマクラーレン・アジアパシフィック・マネージング・ディレクターのジョージ・ビッグス（中）が来日した。右はマクラーレン・オートモーティブ・アジア日本支社代表を務める正本嘉宏。

ディヘドラル・ドアを始めスーパースポーツ独特のオーラを放つ。その形のすべては空力性能を突き詰めて決定された。

フロントデザインはさりげなく見えるが、仔細に見てゆくとエアフローの処理は車両全体で磨き上げられている。

クルマの状況に合わせて可動する大型のリアウイングがリアビューを圧倒する。リア・コンビネーションランプは64個のLEDで構成され、エアフローへの影響を少なくするためにスリム化されている。

マクラーレン・セナのジャパン・ローンチは芝にある増上寺で行われた。大殿前には現行モデルが一堂に展示された。

ヘッドランプ下の開口部にはF1マシンのフロント・ウイングと同様のフィンが備わる。フィンはマクラーレンF1と同じオレンジに塗られている。

フロント・ラジエターの排気は上面に抜かれる。あわせてノーズからの流気を抜く経路にされダウンフォースを発生させる。そのためラゲッジスペースは無くカウルは開かない。

ドアミラーはフロント・フェンダーから延びるバージボード状の構造材に取り付けられる。このバージボードはリアインテークまでの流気を整える役割も持つ。

サイドウインドウは下半分のみが開閉する構造で、ドアパネル中央にも窓が設けられている。

ルーフ上にはカーボン製のエアインテークが配される。セナでは吸気音とエグゾースト・ノートも入念にチューニングされたという。

ロードカーとは思えぬ大きなリアウイングが目を射る。走行状況に合わせ可動し最適なダウンフォースを生み出す。これだけの大きさながら重量は4.87kgに過ぎない。

エンジンカウル上面は複雑な形状のフィンで構成され熱気の排出を助ける。ここからもエアフローを突き詰めていることが分かる。

インコネルとチタンで作られたエグゾーストは、以前F1マシンで主流だった上方排気レイアウトを採用。

リアグリルには「SENNA」のバッジが誇らしげに輝く。このほかダッシュボードのパッセンジャー側にも取り付けられている。

ホイールはレース・テクノロジーを基に開発された専用品。ブレーキ・システムは次世代のカーボン・セレミッツク製で、従来の物に較べ熱伝導率が4倍になり剛性も60％向上したことからローターは小型化さればね下重量を削減している。

タイヤはセナ用にビスポークされたピレリP-ZeroトロフェオRが組まれる。サーキット走行後に公道走行が認められている。

ミドに搭載された4.0ℓV型8気筒ツインターボ・エンジンはリアウインドウ越しに見え、ウインドウやリアカウルは固定式で、サービスアクセスは下側から行うという。

無駄なものをすべて省いたスパルタンなコクピット。サーキット走行時のタイムや加速度、スロットル開度をリアルタイムに確認できるマクラーレン・トラック・テレメトリーをオプションで装着することも可能。

ダッシュ中央に配されたインフォテイメント・スクリーンはナビやオーディオなどのコントロールができ、数多くのスイッチを廃した。スクリーンはドライバーのポジションに合わせて角度を変えることができる。

サポート性と快適性、そして軽量化を両立させたドライバーズシート。カーボン製シェルの重量は3.35kgに過ぎず、軽量アルカンターラのパッドを取り付けた完成状態でも8.0kgと軽い。

走行中に必要なセレクターやハザード・スイッチはセンタートンネル上に配され、ドライビングの際に邪魔にならない形状とされている。

会場にはセナにちなんで当時使用されたおなじみのカラーリングのヘルメットが展示された。

セナファンには涙物のレーシングスーツもジャパン・ローンチを盛り上げてくれた。

発表会のオープニングとして能楽囃子大蔵流太鼓。重要無形文化財総合認定保持者である大蔵庄之助による鼓の演奏が行われた。

リシャール・ミルがマクラーレンとのコラボモデルであるフライバック・クロノグラフ・マクラーレンも披露された。500本限定製作で、価格は2130万円（税別）で、アルティメット・シリーズのオーナーに優先して販売されるという。

マクラーレン・セナがアンベールされると、会場からは歓声が上がった。ちなみに今回持ち込まれたセナのボディカラーは「ビジョン・ビクトリー・グレイ」と名付けられたブルーグレイ・メタリック。

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