ジーリー、初の欧州専用モデル開発中 来年公開へ ディフェンダーのライバル車「KO11」も 現地のニーズに合わせた特別設計に

公開 : 2026.10.29 17:25

ジーリー(吉利汽車)ブランドは欧州向けに専用設計したモデルを投入する準備を進めています。ランドローバー・ディフェンダーのライバルとなるオフロード志向の大型SUVも計画中で、欧州の嗜好に合わせた仕様となります。

本格的なオフロード走行を想定

中国の自動車ブランドであるジーリー(吉利)は来年、欧州市場向けに専用開発した初のモデルを公開する予定だ。

ジーリーは、ボルボ、ポールスター、ロータスなどを傘下に持つジーリー・グループの一角を占める自社ブランドで、昨年、電動SUV『EX5』とプラグインハイブリッド車の『スターレイ』を携えて欧州市場に参入した。

プロジェクトKO11はジーリーのラインナップの旗艦モデルとなるだろう。
プロジェクトKO11はジーリーのラインナップの旗艦モデルとなるだろう。

まもなく、コードネーム『プロジェクトKO11』と呼ばれるフラッグシップモデルがラインナップに加わる。これは、中国で最近発売された大型SUV『ギャラクシー・クルーザー』の欧州向けバージョンだ。

プロジェクトKO11は、ランドローバー・ディフェンダーのライバルとなるモデルで、今後発売予定のロータス・エレトレPHEVとプラットフォームを共有するが、最大800mmの渡河深度とタフなスタイリングを備え、本格的なオフロード走行を想定して設計されている。

ジーリーの製品定義ディレクター、デニス・ワイネル氏はAUTOCARに対し、こうしたモデルは欧州進出における優先事項に基づいて選定され、その後、欧州市場に合わせて改良されたと語った。

「ある程度の枠組みはすでに決まっており、わたし達は最後の仕上げを行いました」

ユーザーの嗜好に合わせて細部を調整

こうしたモデルは「レガシー・ポートフォリオ」と呼ばれ、欧州市場に適したモデルにするため、現在大幅な改良を計画中であるという。

ワイネル氏はその改良点の一例として、インフォテインメント・システム「Flyme」を挙げた。

ジーリーEX5のインフォテインメント・ディスプレイ
ジーリーEX5のインフォテインメント・ディスプレイ

「中国版とほぼ同じ見た目と操作感だと、欧州では望ましくありません。第2世代のFlymeは、マルチタスク機能、分割画面、より重要な情報の表示、拡張可能なウィジェットなどを備え、欧州のお客様のニーズに明確に応えるものとなります。現在開発中で、来年導入予定です」

ワイネル氏はさらに、運転支援システムから発せられる「ビープ音やチャイム音」への対応にも取り組んでいると付け加えた。これらの警告音はメディアやオーナーから批判を浴びがちだ。

「これは通常、音量、チャイムの音色、トリガーロジック(作動のきっかけ)という3つの主要な要因に起因します。現在、規制の範囲内でお客様の好みに合うよう、これら3つの点すべてに対処しています。これはわたし達が学んだ教訓です」

英国では2030年までに10車種展開

ジーリーは、欧州向けに特別に開発されたモデルにおいて、このアプローチをさらに推進する。ワイネル氏によると、このモデルはイタリア・ミラノにある同社の拠点で設計されており、来年公開される予定だという。

「このモデルはまさに欧州向けの製品であり、欧州から他の市場へと展開していきます」とワイネル氏は付け加えた。

ジーリーEX5
ジーリーEX5

このアプローチは、同じ中国のライバルであるBYDの戦略と類似している。BYDは中国市場向けモデルで欧州に進出した後、欧州市場の需要に合わせて開発したドルフィンGを発売する予定である。なお、同車はハンガリーで生産される見込みだ。

ジーリーは2030年までに英国で10車種を発売する計画だ。まもなく、現在の3車種(EX5、スターレイ、EX2)のラインナップに、PHEV SUVの『モンジャロ』とプロジェクトKO11を加えて5車種に拡大する。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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