受賞歴もあるクラシックな『BMW 7シリーズ』 手放すには惜しい博物館級の1台 英国在住オーナーは「一緒に埋葬してもらいます」

公開 : 2026.10.30 17:05

英国在住のジョージ・マニングさんが所有する1997年式BMW 728iは、良好な保存状態や装備の珍しさからさまざまな賞を受賞しました。大柄ながらもBMWらしいスポーティな走りもお気に入りポイントの1つです。

愛好家クラブの展示会で総合優勝

英国在住のジョージ・マニングさんが所有する1997年式E38型BMW 728iは、傑出した1台として公式に認められている。先日、クラシックBMWの愛好家クラブが主催する7シリーズ対象の展示会「BMW 7 Event」において、来場者の投票により総合優勝を果たしたのだ。

さらに驚くべきことに、あらゆる年代の7シリーズが150台も集まる中、ジョージさんの愛車はベスト・レストア賞、ベスト・モディファイ賞、ベスト・キープ(保存)賞の各賞も授与された。

ジョージ・マニングさんのBMW 728i。
ジョージ・マニングさんのBMW 728i。    AUTOCAR

なぜジョージさんの愛車が賞に選ばれたのだろうか?

「皆さんに気に入っていただけたのは、ダッシュボード中央に当時の仕様に忠実なケンウッドの折りたたみ式テレビが搭載されている点だと思います」

「購入してから3か月後に取り付けました。そのテレビで、1997年式の750i Lが登場するジェームズ・ボンド映画『007/トゥモロー・ネバー・ダイ』のDVDを流していました。わたしがクルマについて話していると、周りの人たちはみんな映画に見入っていましたよ!」

良好なコンディションと珍しい装備

ジョージさんがもう1つの受賞理由として挙げているのは、彼が言うところの「博物館級の逸品」であるという点だ。つまり、改造が一切施されておらず、ほぼ新車同然の状態を保っているということだ。さらに、控えめな728iではあるが、非常に興味深い純正オプションがいくつか装備されている。

「コンターシート(コンフォートシート)が装備されているんです。この年代のBMWでは非常に珍しく、当時の7シリーズにおける最高スペックのシートです」

ジョージ・マニングさんのBMW 728i。
ジョージ・マニングさんのBMW 728i。    AUTOCAR

「フルレザーですが、『コンター』は、背もたれ全体をシート本体とは独立して調整でき、背中にぴったりとフィットするのが特徴です。下部には、小さな膨張式エアバッグを備えたランバーサポートも付いていて、好みに合わせて調整できます。非常に快適なシートですよ」

ソフトクローズ機能付きのドアとトランクリッドも興味深い装備だ。

「トランクリッドは部分的に電動式です。トランクを下げて軽く固定し、そっと押すだけで自動的に閉まります。ドアのソフトクローズ機構は非常に軽くできているため、強く閉める必要はなく、わずかな力で閉まります」

パワフルなエンジン、BMWらしい走り

ジョージさんはこの728iの3人目のオーナーだ。最初のオーナーは約15年間所有していた。2人目のオーナーはジョージさんの父親で、5年前に彼に譲った。ジョージさんは728iの運転感覚を「大きな船」のようだと表現する。

「非常に柔らかく、コーナーではフワフワと浮いているような感覚があります。とはいえ、ステアリングの反応は程よくダイレクトです。大きなBMWのセダンではありますが、やはりドライバーズカーですね」

ジョージ・マニングさんのBMW 728i。
ジョージ・マニングさんのBMW 728i。    AUTOCAR

「5速オートマティック・トランスミッションをスポーツモードにしてアクセルを踏み込むと、エンジンは力強いレスポンスを見せてくれます。728iの2.8Lエンジンはパワフルで信頼性が高いと評判なので、今後の状態についてはまったく心配していません」

メンテナンスに関しては、これ以上ないほど。大型トラックの整備士であるジョージさんはエンジンに精通しており、728iでは6000マイル(約9700km)ごとにオイルとフィルターを交換している。とはいえ、何事も永遠に続くものではない。ジョージさんはいずれ、このクルマを売る予定はあるのだろうか?

「このクルマと一緒に埋葬されることになるでしょう」と彼は言う。

「素晴らしいクルマですし、もちろん父の愛車だっただけに、思い出も詰まっています」

そして、受賞歴もある。ジョージさんがこのクルマを手放すことは、少なくとも当分の間はなさそうだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョン・エバンス

    John Evans

    役職:特派員
    フリーランスのジャーナリストで、AUTOCAR英国編集部の元スタッフ。姉妹誌『What Car?』誌の副編集長や『Practical Caravan誌』の編集長なども歴任した。元自動車ディーラーの営業マンという経験を活かし、新車・中古車市場や消費者問題について幅広く取り扱っている。近年は、これらのニュースや特集記事に加え、アイスクリーム・ワゴンのDIY方法から放置車両の探索まで、さまざまな記事を寄稿している。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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