メルセデス・ベンツ GLB 250+ エレクトリック(2) 実用性と洗練度はひと回り大きいモデルに匹敵 スポーツ・モードでも驚くほど快適

公開 : 2026.10.13 18:10

メルセデス・ベンツ CLAと技術を共有する、GLB エレクトリック。全長約4.7mながら、大人が座れる3列7座を実現しています。快適性重視でも正確な操縦性で、常用電費は6.4km/kWhです。UK編集部が試乗します。

0-100km/h加速はCLAへ0.3秒遅れる7.2秒

メルセデス・ベンツ CLA エレクトリックと技術を共有する、GLB エレクトリック。今回試乗したのは、英国で主力になるであろう後輪駆動のシングルモーター、250+だった。パワートレイン自体はCLAと共通だが車重は187kg重く、実測で2216kgある。

ただし、同クラスの電動SUVとしては軽い側で、0-100km/h加速を7.2秒でこなし、CLAとの差を0.3秒へ留めている。高速域になるほど空気抵抗の差が現れ、速度上昇は鈍っていくが。充電量が減ると、パワーが絞られる制御も入るようだ。

メルセデス・ベンツ GLB 250+ エレクトリック AMGライン・プレミアムプラス (英国仕様)
メルセデス・ベンツ GLB 250+ エレクトリック AMGライン・プレミアムプラス (英国仕様)

リアモーターには2速ATが実装されるが、普通に走らせている限り、変速はほぼ感取できない。110km/h付近で勢いが鈍る瞬間を、稀に感じる程度。バッテリーEVらしいスムーズな加速を濁すと思うか、クルマらしい特徴と捉えるかは、乗り手次第だろう。

英国ではツインモーターのGLB 350 4マティックも選べ、加速は一段鋭くなる。高性能というより、滑りやすい路面で向上する、トラクションが大きな強みといえる。

快適性重視のサスペンションでも正確な操縦性

標準のドライブモードの場合、アクセルレスポンスはもう少し漸進的で良さそうながら、テスラ級の即時性というわけでもない。トルクコンバータ式のAT車のように、ジワジワ加速していく振る舞いに好感が持てる。

ブレーキペダルの反応も自然で、扱いやすい。回生ブレーキは、ワンペダルドライブと惰性走行に対応し、アダプティブ・モードも選択できる。制動距離は、コンチネンタル・エココンタクト7の威力が発揮され、濡れた路面でも充分に短かった。

メルセデス・ベンツ GLB 250+ エレクトリック AMGライン・プレミアムプラス (英国仕様)
メルセデス・ベンツ GLB 250+ エレクトリック AMGライン・プレミアムプラス (英国仕様)

サスペンションは、標準がコンフォート仕様。AMGライン・プレミアムプラスの試乗車では、アダプティブダンパーだったが、これも快適性重視といえる。うねるような路面を滑らかに均し、細かな振動も巧みに処理し、ボディはフラットに保たれていた。

それでいて、スポーツ・モードを選ぶとダンパーが引き締まり、正確な操縦性を引き出す。姿勢制御はタイトでありつつ、快適性も保たれる点には驚かされた。

前後で異なるタイヤ幅で若干アンダーステア

ステアリングの反応は極めてリニアで、手のひらへのフィードバックも適度にある。加速時は僅かにリアタイヤが押し出す感覚もあり、流暢に連続するカーブを辿れる。

タイヤは、下位グレードでも前後で幅が異なる。試乗車は前235、後ろ255の組合せで、高負荷時はアンダーステア傾向にあった。アクセルペダルの角度変化で、ラインを戻しやすいわけではないようだ。タイヤ交換時の、ローテーションは難しい。

メルセデス・ベンツ GLB 250+ エレクトリック AMGライン・プレミアムプラス (英国仕様)
メルセデス・ベンツ GLB 250+ エレクトリック AMGライン・プレミアムプラス (英国仕様)

運転支援システムは、全般的に介入が控えめ。必要ない機能は、簡単にオフにできる。内容的にはライバルの方が勝るようで、アダプティブ・クルーズコントロールの動作はもう少し滑らかで良い。車線維持支援機能は、実装されない。

電費は、CLAの数字を踏まえると若干期待に届かないかも。日常を想定した試乗時で、平均6.4km/kWh。高速巡航では、4.6km/kWhだった。悪くはないが、テスラ・モデルYには及ばない。急速充電は、残量50%を超えても200kW以上と高速だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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