ホンダ・プレリュードと過ごした夏(5) 理想のハイブリッドスポーツカーありき【日本版編集長コラム #103 & スーパーカー超王が斬る】
公開 : 2026.10.11 12:05
プレリュードの車名を与えられる予定ではなかった
以前の取材で、このハイブリッドスポーツカーは元々、プレリュードの車名を与えられる予定ではなかったと聞いた。筆者が2023年にプロトタイプを見てプレリュードらしさを感じなかったのは、過去を引用したヘリテージがなかったからで、経緯を知ればそれも当然の話と言える。
新型プレリュードは車名とは関係なく、開発者が作りたいスポーツカーに仕上げたプロダクトアウトの製品だった。最初からマーケットインであれば、2代目、3代目のリトラクタブルヘッドライトを思わせるようなデザインをしてきたかもしれない。理想のハイブリッドスポーツカーありき。様々なマーケット要素は後付け……ではないのだろうが、そう思わせる節は各部から感じられた。

走ればディメンションのよさが際立ち、クルマの素性がいかにもよく、様々な制御技術も人の感性を上回らずに上手く同居。電動化された未来でも、我々を楽しませてくれるスポーツカーが存在する可能性を見せてくれる。
結果的にプレリュードは、実に魅力的な1台に仕上がっていた。返却時に名残惜しい気持ちになった理由は、テスト期間が長かったから、だけではないだろう。
最後に、この期間中に1日だけ試乗頂くことになった、スーパーカー超王こと山崎元裕センセイのショートレポートを付け加えておきます。この日が初試乗になったそうですが、車両入れ替え時の満足気な表情が印象的でした。
スーパーカー超王が斬る:ポジティブな評価に異論なし
昨年の秋に、実に24年ぶりに復活を遂げたホンダのプレリュード。ホンダはそれを『スペシャリティスポーツ』であると断言してみせた。ちなみにこのAUTOCAR JAPANでは、平井編集長が約1ヵ月にも渡る長期レポートを敢行して、その魅力をお伝えしているところ。
実際の走りも、そして新たに流麗な3ドアファストバックとなったボディスタイルにも、きっと彼はポジティブな評価を与えるに違いないし、その期間の中で1日だけステアリングを握らせてもらった筆者もそれに異論はない。

というわけでここでは、個人的なプレリュードにまつわる思い出などを綴ることにしたい。時間は今から40年以上前、1983年にさかのぼる。
この頃はまだ大学生だったにもかかわらず、トヨタのKP61スターレットを新車で購入してしまった筆者は、そのローンを返済するとともにガソリン代を稼ぐため、クルマ好きの定番ともいえるガソリンスタンドでのアルバイトに日夜励んでいた。
そして道を挟んでその正面にあったのが、今はなき正規販売店、ホンダ・ベルノ。ここから毎日のようにガソリンスタンドに続々と運ばれてきたのが、その前年にデビューした2代目プレリュードだった。



































































































































