アルピーヌのトップが日本で語る未来予想図(1) ブランドの今と新型A110への期待 新開発プラットフォームが秘める可能性とは
公開 : 2026.10.13 11:40
先日開催されたWEC富士6時間耐久レースに合わせて、2023年7月からアルピーヌのCEOを務めるフィリップ・クリエフ氏が来日。メディアに向けて行ったプレゼンテーションとインタビューの内容を、山崎元裕がレポートします。
アルピーヌの未来をアピールする機会を用意
9月29日に決勝レースが行われた、FIA世界耐久選手権(WEC)第6戦の富士6時間耐久レースでは、終始主導権を握りながらも、最後は惜しくも僅差で2位という結果に終わったアルピーヌ。
だがアルピーヌはこの極めて重要なレースに併せて、日本のメディア、さらにはその先に存在するカスタマーやファンへと、同社の未来をアピールする機会を用意していた。

既にアルピーヌではこれまで生産されていた2代目A110の生産は終了し、これからは次期モデルの誕生に期待が集まるところだが、今回、週末に決勝を控えた平日に都内で行ったプレゼンテーションは、まさにそれを示唆するものであった。
1962年から1977年までに約7500台が生産された初代A110、そして長い沈黙の後に、2017年から2026年まで3万5450台が生産されたセカンドジェネレーションのA110。後者ではその基本設計はほぼミドシップとなり、その重量バランスと軽量性が生み出すハンドリングが、多くのカスタマーの心を刺激したことは記憶に新しい。
そしてA110には当然のことながらさらなるリクエストが寄せられる。それは言うまでもなくスポーツカーとしての正常進化。サードジェネレーションのA110はどのようなモデルに進化を果たすのか。誰もが大きな期待を抱いた。
軽量かつ高剛性な新開発のプラットフォーム
それに対する第一の答えをアルピーヌが示したのは、5月にパリ近郊のギュイアンクールにある同社の研究開発センターで開催されたテックデイだった。ここでアルピーヌはAPP(アルピーヌ・パフォーマンス・プラットフォーム)と呼ばれるアルミ引き抜き材で構成された、軽量かつ高剛性な新開発のプラットフォームを披露。
それがBEV用に設計されていることは、前後に分割されて搭載されたリチウムイオンバッテリーが証明しているが、この構造によって車高はこれまでのA110と同じ1250mmに抑えることが可能になるという。またこのAPPは優れた拡張性を持ち、ホイールベースを延長することで2+2モデルを生み出すこともできる。

この場合バッテリーは床下配置となり、キャビンの室内高はやや制限されるものの、それでも1250mmの車高はキープすることができる。またパワートレインは後輪を駆動するデュアルモーターが基本となるが、2+2ではフロントにシングルモーターを組み合わせた4WDモデルも設定可能。ボディタイプはいずれのモデルでもクーペと、コンバーチブルが用意される。
このような未来への展望とともに、アルピーヌが東京でのプレゼンテーションで強調したのは、その伝統だった。創業者ジャン・レデレから受け継がれる、常に革新性を追求し、積極的に新型車の開発に取り組む姿勢は、BEVの時代を迎えても一切変わることはないのだろう。












































































































