クラシック&現行型『アルピーヌA110』を所有 英国在住オーナーのフランス車愛 どちらが好きかは迷いなし!

公開 : 2026.08.21 17:05

英国在住のロジャー・ヒックさんは憧れの『アルピーヌA110』を求めてフランス中をくまなく探した結果、最終的に英国国内で見つけたました。現行型A110も所有していますが、どちらが好きかは火を見るよりも明らかです。

フランス中を探した結果、英国内で発見

アルピーヌは『アルピーヌ・ルノー』のように、名前の先頭に来るんです。ルノー・アルピーヌなどというクルマはかつて存在しませんでした」

そう語るのは英国在住のロジャー・ヒックさんだ。筆者の頭にはルノー・アルピーヌGTAターボやルノー5アルピーヌ・ターボなどがよぎったが、そうした記憶を疑わざるを得ないほど、彼の言葉には十分な説得力があった。

ロジャー・ヒックさんのアルピーヌA110 1300 S
ロジャー・ヒックさんのアルピーヌA110 1300 S    AUTOCAR

いずれにせよ、異議を唱えることはできない。ロジャーさんは過去に2台のアルピーヌ・ルノーV6ターボを所有した経験があり、現在はこの『アルピーヌA110 1300 S』を所有するほか、日常の足として現行型の『アルピーヌA110』に乗っているのだという。

「このA110 1300は2000年に買いました。ほぼこの状態でしたが、わたしが手をつけていない部分はありません。このモデルの写真を見たとき、『なんて良いクルマなんだろう。いつか貯金して買おう』と思いました。それでフランス中を探し回った末、(英国の)ミルトン・キーンズでこれを見つけたんです!」

ロジャーさんによれば、購入時にはすでに前オーナーによってレストアされていたが、そのオーナーはうまく乗りこなせていなかったらしい。

「一度、クラブのサーキット走行会に持って行った時、ある男性が近づいてきてこう言ったんです。『いい走りだね。前回見た時は、ラップ中に同じ方向を向くことすらなかったのに!』」

エンジンも足回りもモータースポーツ仕様

ライトがびっしりと並び、当時のスポンサーステッカーが貼り付けられたこの個体は、まさにワークスチームのスペシャルマシンといった雰囲気がある。実際にレースに出場したことはないが、見た目だけのクルマというわけではない。

搭載されているR8ゴルディーニ・クロスフローエンジンは、大型バルブ、鍛造ピストン、Saenz製Hビームコンロッド、特注のウェットライナー、当時のルノー製「キット」カムシャフト、フィン付きアルミ製オイルサンプにより、ワークス仕様に改造されている。そのおかげで、このプッシュロッドエンジンは現在、7200rpmで約130psを発生する(標準仕様では80psだったはず)。しかし、レブリミッターを8000rpmに引き上げると135psを絞り出せる。

ロジャー・ヒックさんのアルピーヌA110 1300 S
ロジャー・ヒックさんのアルピーヌA110 1300 S    AUTOCAR

「素晴らしく回転の軽いエンジンです。車重が625kgにも満たないこのクルマにとっては、このパワーは十分すぎるほどです」

ロジャーさんは満面の笑みを浮かべてそう語る。エンジンのパワーはすべて、5速トランスミッションを介して後輪へと伝達される。

その他、クイックなステアリングラックと、マトラ製のキャリパーを備えた強力なワークス仕様の「ビッグブレーキ」が装備されている(入手はかなり難しかったそうだ)。ホイールは、スチール製リムと鋳造アルミニウム製センタースポークを組み合わせたゴッティのバイメタル品だ。そして、スチール製チューブラーシャシーにグラスファイバー製ボディが載っている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョン・エバンス

    John Evans

    役職:特派員
    フリーランスのジャーナリストで、AUTOCAR英国編集部の元スタッフ。姉妹誌『What Car?』誌の副編集長や『Practical Caravan誌』の編集長なども歴任した。元自動車ディーラーの営業マンという経験を活かし、新車・中古車市場や消費者問題について幅広く取り扱っている。近年は、これらのニュースや特集記事に加え、アイスクリーム・ワゴンのDIY方法から放置車両の探索まで、さまざまな記事を寄稿している。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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