よくいえばポップ、言葉を選ばなければ子どもっぽいミニの内装に比べると外観は、水鉄砲でもつけておけば釣り合いそうなものだが、実はあまり冒険していない。

ただし均整のとれたゴルフのとなりに並べると、正直にいって見ていられない。低い位置に設けられたブレーキ・ダクトとお茶目なミニ顔の相性はいまひとつ。単体で見れば、速いモデルだということはわかるのだが。

0-100km/hタイムの差は0.4秒。ゴルフの方が早く到達する。クーパーSよりも170kg重いにもかかわらず、最高出力は20%のアドバンテージがあるからだ。

ゴルフのエンジンは3000rpmから力を増し、レブ・リミットの6750rpmまで力強く吹けあがる。ターボ・ラグは少なからずある。また、エグゾースト・ノートはスポーティーとは言いがたい。

2台ともほとんど同じ排気量と気筒数をもちあわせているが、元気がいいと感じるのはクーパーSの方。1750rpmから、スイートスポットである4000-5000rpmまで気持ちよく回る。ターボ・ラグは少なく、音量は大きくレーシー。クルーズ時は静かだ。

ギアボックスに関しては、やはりDSGは無敵である。今さら説明する必要はないかもしれないが、やはり変速は驚くほど素早く、ダウンシフトにも待ち時間はない。

ミニのマニュアル・ギアボックスにもレヴ・マッチング機能はあるが、どちらが優秀かと問われればやはりDSGに軍配があがる。