■「買い」か?

山坂道では神経を使うものの、ちょっと鋭い突き上げと強めのワンダリングさえ許容できれば、いうまでもなく、自家用車として普通に使える。また、整備された道なら、V40本来の剛性感とパリッとした身のこなしを味わうことも不可能ではない。

……とはいっても、このクルマはそんな重箱のスミなど気にせずに、ビジュアルと装備内容に直感的にピンときたら、勢いで買うべき存在である。内容からすると割安だし、語るべきウンチクや希少価値もある。ここまで書いてきた張本人の私がいうのもなんだが、走りのクセなど慣れが解決する。

ただ、ポールスター・パフォーマンス・パッケージを追加すると、エンジン・トルクは明らかに過剰。直線限定なら背筋がゾクッとするほどの加速も楽しめるが、あくまでビジュアル本位の購入動機なら、わざわざエクストラ・コストを支払う必要はないと思う。

(文・佐野弘宗　写真・森山俊一)

ボルボV40 T5 R-デザイン・カーボン・エディション・ポールスター・パフォーマンス・パッケージ

価格	4,788,000円
燃費	–
CO2排出量	–
乾燥重量	直列4気筒1968ccターボ
最高出力	253ps
最大トルク	40.8kg-m
ギアボックス	8速オートマティック