ルノー・メガーヌGT

公開 : 2015.12.10 23:55　　更新 : 2017.05.29 19:22

トランクはリップ部分が少し高めだが、384ℓの容量はフォルクスワーゲン・ゴルフよりもわずかに大きい。また後席は60:40の比率の分割可倒式となる。

ルノーが標榜する16.7km/ℓという燃費を信じていいのならば50ℓのタンクを満タンにした状態で805km走れることになる。仮に10.6km/ℓ程度しか走れなかったとしても航続可能距離は531kmになるのだから大したものである。

テスト車は8.7インチのタッチスクリーン式インフォテインメント・システムを装着していた。ハイ・グレードのモデルを除いてオプションの設定になるそうだ。

メディアやナビなど主要なファンクションの見た目はスマート。動作も軽快だった。たまに反応が悪くなることがあったもののエアコンの温度調整用ダイアルなどをタッチ式とせずに物理的なものにした点も賞賛に値する。

■「買い」か?

最新のメガーヌのポテンシャルの高さを体感した。快適で静か、そしてソリッドなインテリアをもち、リラックスして運転できるハッチバックがあらたに加わった。

しかしこのグレードはベストとはいえない。迷いがちなギアボックス、フレンドリーとはいえないステア・フィール、色気のないエンジンがせっかくの良さを損ねている。さらにハードなモデルとの溝を埋めることはたしかだが、グレード単体でみると魅力的とは思えない。

毎日使えるハッチバックのなかでそつなく走り、スポーティな外観のクルマが欲しいというのであればこのグレードが最適ではあるが、ルノーはGTの価格を£25,000(462万円)以上にしたいらしい。

250psのフォード・フォーカスSTが£22,495(416万円)であることを、よく考えた方がいい。

(ルイス・キングストン)