マツダ・デミオXDツーリング

公開 : 2016.02.09 23:55  更新 : 2017.05.29 19:13

  • 真冬の早朝の試乗会で、シートヒーターの有り難みを実感。前席に設定できる。

■「買い」か?

冒頭でも述べたようにBセグメントの多くのモデルは経済性と汎用性を高水準で両立する合理性を旨とする。これを杓子定規に当てると現行デミオは優等生とは言い難い。Bセグメントらしい車体寸法の中に「魂動」デザインが求めるダイナミズムやプレミアムなイメージを盛り込むためにキャビンユーティリティが犠牲になったのは否めない。それでも犠牲を最小限で済ませたのにはデザイナーの力量を感ぜずにはいられないが、後席レッグスペースにしてもインパネ周りのユーティリティにしても居住性や利便性を追求した設計ではなく、経済的な実用車を求めるドライバーにはあまり勧められない。

しかし、子供が独立したポストファミリーなど高いキャビンユーティリティを求めないダウンサイザーには極めて魅力的なモデルである。「魂動」デザインがもたらすプレミアム感だけでなく、クラスを超えた長距離走行適性の高さはダウンサイジングしてなお上級クラスのゆとりをもって走りたいと考えるドライバーには最適である。2名乗車を基本にすれば後席も荷室も十二分以上の使い出がある。高速長距離走行の頻度が高くなるほどにターボディーゼルの動力性能と燃費のメリットも増加。これでACCも選べれば完璧だが、衝突回避装備や運転支援も同クラスではトップレベル。タウン&ツーリングともに高水準というダウンサイジング派のためのお手本のようなモデルである。

マツダ・デミオXDツーリング FF 6AT

価格 2,008,800円
全長×全幅×全高 4060×1695×1525mm
ホイールベース 2570mm
乾燥重量 1130kg
エンジン 直列4気筒1498ccターボ
最高出力 105ps/4000rpm
最大トルク 25.5kg-m/1500-2500rpm
ギアボックス 6速オートマティック
サスペンション マクファーソンストラット / トーションビーム
ブレーキ ベンチレーテッド・ディスク/ドラム
ホイール+タイヤ 5.5Jx16+185/60R16
燃費(JC08モード) 26.6km/ℓ


▶ 国内初試乗 / マツダCX-3 XDツーリング
▶ 国内初試乗 / マツダ AWDラインナップ雪上試乗会
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